新型コロナウイルス肺炎の発生後、文芸業界は積極的に国の呼びかけに応じている。映画館、文芸上演の場、文化博物単位などが営業を停止している。多くの文芸業界が現在、「クラウド」で営業再開している。「クラウド展覧鑑賞」「クラウドライブ配信」「クラウド読書」「クラウド観劇」などが力を発揮している。
「クラウド観劇」「クラウド展覧鑑賞」、自宅で文化を学ぶ
自宅でも劇を鑑賞できる。「保利クラウド劇院」の初の動画が2日にアップされた。これには演劇、コンサート、授業、文芸戦疫という4つのコンテンツが含まれる。視聴者は自宅でネットワークを利用し、上演の現場の動画を鑑賞できる。これらの動画の中には、頼声川監督による曹禺の名作『北京人』、チェーホフの『かもめ』、万方氏が脚本を書きリトアニア人が監督する現代劇『新原野』などが含まれる。
人々の感染対策期間中の精神・文化生活を豊富にするため、国家文物局は2月28日に「博物館オンライン展覧プラットフォーム」にて、オンライン展覧コンテンツを緊急追加した。新メディアやVRの表現手段を用い、自宅でオンライン動画を視聴する人々の需要を満たした。
各大型博物館は公式サイトでデジタル資源を開放し、さらにオンラインプラットフォームで館内のライブ配信を試みている。中国国家博物館による「回帰の道――新中国成立70周年流出文化財回帰成果展」は、ネット上で「いいね」を17万4000件集めている。
自宅で「クラウド練習」、準備に専念
ミュージカル『在遠方』の上演に向けカウントダウンが始まっている。これは北京歌劇舞劇院の今年の見せ場となる。北京演芸集団総経理補佐、北京児芸会長の董寧氏によると、現時点では練習が不可能だが、俳優は積極的に準備を整え毎日自宅で練習している。またSNSを利用し出欠を取ることで、感染対策終了後に速やかに上演できるようにしている。
脚本家の汪海林氏は「この期間中に業界内の企業は創作に取り掛かり、テーマの準備を進めるべきだ。脚本の創作に先に取り組めば、その後の各作業に影響を及ぼし、映像コンテンツ業界全体の回復を促すことができる」と述べた。
「クラウド編集」「クラウドライブ配信」、新モデルを模索
感染対策の影響を受け、動画サイト及び各大手衛星テレビが「クラウド編集」「クラウドライブ配信」の新モデルを開始した。
湖南衛視が2月7日に放送した番組で、ゲストがvlog(ブイログ)により自宅で感染症と戦う生活を共有した。別の番組は「クラウド共演」「クラウドレコーディング」の制作モデルを採用した。優酷のライブ配信番組、テンセント動画の番組は従来の番組よりも相互交流の性質が強く、ネットユーザーから好評を博した。ユーザーに密着した、革新的なより多くのバラエティ番組が模索されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月9日