世界で新型コロナウイルス感染症の流行が続き、多くの国が出入国、物流、税関管理などを厳しくし、越境EC業は大きな試練に直面している。また、人々が自宅で過ごし、消費ニーズがさらに放出され、輸入消費が常態化している。統計によると、今年1～2月の広東越境ECの輸出入額は前年同期比33.4%増加した。今年2月、天猫国際（Tmallグローバル）、京東国際、考拉海購などの輸入越境ECサイトでは注文が大幅に増加した。

越境ECの売り上げが情勢に逆らって増加

　日本の紙おむつ、米国の離乳食、ドイツの電動歯ブラシ……ここ数日、湖南省長沙市の黄花総合保税区にある倉庫で、長沙跨無止境電子商務有限公司の従業員は消毒し、マスクを装着して世界各地から届いた貨物を仕分けしている。個別包装、送り状貼り付けなどの作業を経て、これらの貨物は輸送車に乗せられ、海外購入した消費者に届けられる。倉庫では毎日、専門スタッフが消毒液を使って倉庫の物資を消毒している。

　世界で新型コロナウイルス感染症が蔓延し、人々の越境オンライン消費ニーズが放出され、各大手ECサイトと貿易企業の輸入注文は激増した。1～2月、広東省の輸出入は減少したが、越境ECなどの新型の貿易業態は増加傾向にあり、全国首位を維持している。海南省の1～2月の越境EC業務は5.5倍になった。今年2月、天猫国際の輸入商品取引額は前年同期比52%増加。新たな輸入消費ニーズが激増し、3月5日から8日までの「3·8女神節」、天猫国際の輸入家庭用脱毛器の取引は前年同期比850％増加し、クリームタイプのフェイスパック、歯のホワイトニングテープ、メンズフェイスケア用品も人気を集めた。

　サイト「網経社」の電子商務研究センターインターネット小売部の莫岱青主任は、「感染症流行期間、消費者の消費ニーズが放出され、輸入消費が常態化し、消費者とサイトの粘着性が高まった。越境ECは新たなチャンスを迎えたと言える」と述べた。

政策で企業の自己救済を支援