中国国内で新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着きを見せる中、「労働節(メーデー)」の連休期間中(5月1日~5日)、海南省はスポーツを目的に訪れる観光客で大いににぎわった。セーリングやウィンド・サーフィン、カヤック、シュノーケリングなどのウォーター・スポーツが人気で、スポーツ観光は同省の新たな観光の目玉となっている。
同省万寧市にある美しいビーチで知られる石梅湾。ここで行われるセーリングとセーリング・キャンプには、ウォーター・スポーツを楽しもうと毎日大勢の観光客が訪れる。「インターネットで日帰りセーリングを見て、体験型の観光に魅了された」こう話すのは、インストラクターの指導でシュノーケリングを楽しんだ観光客。「海底のサンゴ礁がとてもきれいだった。もっとマリンスポーツを楽しみたい」と語った。
海南省旅遊・文化広電体育庁の徐翔鴻副庁長は、「わが省は海洋面積が最大の省であり、海のおかげでスポーツ観光が大いに振興した。海上やビーチで行われる各種イベントから成る観光商品や関連産業は、わが省のスポーツ観光振興に欠かせない重要な要素となっている」と述べた。
同省は先月発表した『海南省国家スポーツ観光モデル区発展計画(2020~2025)』の中で、2020年から2022年にかけて、スポーツ観光のデモンストレーション効果を上げ、ブランドイメージをおおむね確立すると指摘。2023年から2025年にかけて、同モデル区の建設を完了して、国際スポーツ観光の拠点とし、世界の観光消費に占めるスポーツ観光の割合を大いに高め、モデル区で培った経験やノウハウを広めていく方針を示した。
徐氏は、中国のスポーツ観光業は先進国に比べ、観光資源の配置や質の向上、効率の改善などに取り組む上で重要な段階にあると指摘。海南省がスポーツ観光業を成長戦略の中心に据えたのは、自由貿易港の戦略的ポジショニングや政策的優位性、海南独自の自然の恵み、特殊な地理的位置、スポーツ観光の機能的役割などによって決めたものだと述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年5月6日