中国商務部は12日、市場調達貿易方式による一部防疫物資の輸出を停止すると発表した。商務部外貿司の責任者は商務部、海関総署(税関)、国家薬品監督管理局の「秩序ある医療物資輸出に関する公告」(2020年第5号)と、商務部、税関総署、国家市場監督管理総局の「防疫物資輸出の質の監督管理強化に関する公告」(2020年第12号)にもとづき、「5+1類防疫物資」とされる新型コロナウイルス検査試薬、医療用マスク、医療用防護服、呼吸器、赤外線体温計、非医療用マスクの輸出について、質の監督管理基準を満たす必要があるため、市場調達貿易方式によって申告を簡略化する通関簡便化の措置を適用しないとしている。
一部市場の国際化を進め、中国の貿易事業者による対外貿易を支援するため、商務部は2014年以降、浙江省義烏や広州市花都などの14カ所で市場調達貿易方式の試験を行い、大きな成果をあげた。
義烏などの地方では市場調達貿易方式による一部防疫物資の輸出が停止されたが、一般貿易方式による「5+1類防疫物資」の輸出は可能となる。国内外の企業と個人は、税関監督管理コード1039を通じて一部防疫物資の通関手続きができなくなるが、引き続き義烏などの市場では防疫物資を購入することが可能で、一般貿易(税関監督管理コード0110)などその他の方式で輸出の通関手続きを行うことができる。
商務部外貿司の責任者は、市場調達貿易方式による防疫物資輸出の停止は、防疫物資輸出の質の監督管理を強化する臨時措置で、メインの商業輸出チャンネルには影響を及ぼさないと強調。商務部が関連部門と質の監督管理を強化しながら防疫物資の輸出を段階的に拡大し、各国の防疫対策を支える方針を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年5月13日