カナダ『フィナンシャル・ポスト』は18日、「中国の石油需要、コロナ前の水準にほぼ戻る」と題した記事を掲載した。要旨は下記の通り。
中国エネルギー業界筋によると、中国の石油需要はほぼ交通規制実施前の水準に戻った。中国は米国に次ぐ世界2位の石油消費国だ。
上述した消息筋によると、中国の工場の操業再開、公共交通機関ではなくマイカーによる通勤を選ぶ人が増えていることで、都市封鎖期間中に約20%も減少した石油の需要に逆転が生じた。ガソリン・ディーゼルオイルの消費が全面的に回復した。
ナビゲーションアプリ企業TomTom International BVのデータによると、中国の多くの都市で過去数週間に渡りラッシュ時の車の数が激増した。うち多くの都市で前年同期の水準以上に達した。瀋陽市、重慶市、天津市、石家荘市などで、ラッシュ時の渋滞の程度は前年同期比で10−50%増となっている。これらのデータは石油取引業者によって、中国の燃油消耗水準の評価に広く用いられる。
ディーゼルオイルの需要も力強く回復している。これは食糧安全保障を目的とし中国が農家を対象に実施する栽培拡大奨励、工業による消費の回復によるものだ。
中国民間精油企業は記録的なペース(生産能力全体の4分の3弱)で石油を加工しており、前年の60%を大きく上回っている。中国最大の精油企業、1日あたり加工量が約580万バレルの中国石油化工集団公司(中石化)も、その石油加工量を増やしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年5月19日