第127回広交会(広州中国輸出商品交易会)が15日、開幕した。初となるオンライン形式による開催であり、新型コロナウイルスの発生以降、最大規模となる世界的な展示会となる。
2万5千社に上る企業が180万点もの製品を出展、世界中から数十万人ものバイヤーや数百万人もも中国の貿易関係者らが一堂に会し、会期10日間にわたって24時間体制でオンライン形式で商談を行う。時空の壁を超えた前例のないの試みであり、世界貿易に新たな活力を吹き込む新たな取り組みと言えよう。
「オンライン広交会」は構想からわずか2カ月で実現したが、これを後押ししたのが勢いづく中国IT産業だった。5Gやクラウド・コンピューティング、ビッグデータ、人工知能(AI)、産業用インターネット(IIoT)などの新型インフラ建設を推進する動きであり、体系化されたシステムと粘り強さを持つ製造業であった。さらには、国家による「貿易の安定」に向けた確固たる決意であり、世界経済の成長に寄与すべくグローバル化を掲げることへの強い信念だった。
会期10日間にわたって24時間体制で休むことなく行われる「オンライン交易会」は、中国が進めてきた新型インフラ建設の成果を試すものだと言える。
広州市商務局対外貿易発展処の劉清処長は「広交会は規模が非常に大きいが、今日のように中国のデジタル経済が広く深く発展してきたことでプラットフォームの安定性を確保することができた」と述べた。
広東省クロスボーダー電子商取引(越境EC)協会の張炯(ちょう・けい)副会長は、オンライン広交会は試練と機会が共存する新たな取り組みだと指摘し、次のように述べた。