中国の金融対外開放が加速

中国の金融対外開放が加速。

タグ:中国金融

発信時間:2020-06-27 16:34:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 今年の「政府活動報告」では、開放による改革と発展を促進する方針が強調された。国務院金融委弁公室が先ごろ発表した11条に上る金融改革措置のうち、金融の対外開放は重要な内容となっている。例えば「外国政府系機関および国際開発機関の債券業務指針」では、格付業界の対内・対外開放などに関する措置が打ち出された。この内容について植信投資研究院院長兼チーフエコノミストの連平氏は、債券市場の開放、関連機関による中国での債券業務の円滑化、外資格付機関の業務拡大などに触れられていると解説。措置の発表は、新たな金融開放の的確な実施だけでなく、金融業界と金融市場の開放を加速するとの見方を示した。


 金融の対外開放は、中国金融業の発展に必要なだけでなく、金融の供給側構造改革の深化と経済のハイクオリティな発展にもつながる。


 今年に入ってから中国が重点区域と重点分野の金融改革や対外開放を加速していることは、改革開放をさらに深化させる中国の明確な姿勢と決意を示している。2月11日、マスターカードの中国合弁会社、万事網聯公司のキャッシュカード決済機関に関する予備申請が承認され、中国による決済市場開放が進んだ。2月14日には「上海国際金融センター建設および金融支援長江デルタの一体的発展の加速に関する意見」が発表され、最高の国際基準を目指す30条の具体的な措置によって、上海は金融改革開放の先駆者として前進した。5月7日に中国は、域外機関投資家の域内証券先物投資資金管理要求を明確化かつ簡略化し、適格域外機関投資家(QFII)と人民元適格域外機関投資家(RQFII)による域内証券投資限度額管理基準の撤廃、カストディアン数量制限の撤廃等を進めた。6月13日には、米アメリカン・エキスプレスが外資カード会社で初めて、中国でのキャッシュカード決済業務許可証を取得した。


 金融改革開放の持続的な深化は、外資機関や域外資金が「参入を望む」市場環境を構築しつつある。


 中国人民銀行(中央銀行)営業管理部は5月14日、米フィッチ・レーティングスの中国域内での独資企業となる恵誉博華信用評級有限公司の設立を認可したと発表。これによってフィッチ・レーティングスはスタンダード&プアーズに続き、中国で設立を認可された2社目の外資格付け機関となった。今年の外資金融機関による持株比率の緩和以降、すでに複数の外資機関が中国市場へ参入するために「順番待ち」をしている。


 門を開いてお客を迎え入れる中国では、「参入を希望」すれば「定住」も可能となる。中国は金融改革の持続的な深化によって「定住」できる市場環境の構築に注力している。今年に入って、QFIIとRQFIIによる域内証券投資限度額管理要求の撤廃、「創業板」登録制改革の開始、「新三板」市場変更制度の実施など、中国の金融市場は一層高効率で国際的な慣例に沿った方式によって、国内外の金融機関を平等に扱い、公平、透明、予見可能な制度環境とビジネス環境を構築し、より広範囲かつ高レベルの金融開放を実現している。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月27日


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