民生銀行は、「当行の貴金属商品取引協定の規定に基づき、北京時間2020年7月29日9時より貴金属プラチナ(米ドル建て及び人民元建てを含む)の取引を停止する。ポジション保有者の清算に影響はない」と発表した。
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、主要資産の価格に今年、大幅な変動が生じている。そのうち最も注目されているのは今年4月、シカゴ先物市場の原油先物契約「WTI2005」に初めて「マイナス価格」が生じたことだ。この影響を受け、中国銀行の「原油宝」に巨額の損失が生じた。多くの投資家が元手を失い、さらに銀行に借金する事態となった。多くの銀行が「原油宝」事件の後、原油、天然ガス、銅、大豆などの取引を緊急停止した。
「原油宝」事件の後、国内の銀行は大口商品及び貴金属市場の変動に警戒を強めている。パラジウムとプラチナには今年3月にも大幅な調整が生じており、1日の変動幅が30%に達したほどだ。パラジウムの今年の最高の上昇幅は40%以上にのぼったが、その後暴落し調整幅が一時50%に達した。プラチナにも同じような状況があった。
世界最大の貴金属サービスサプライヤーであるヘレウスプレシャスメタルズは、新たな一年に大多数の貴金属の価格がさらに高騰すると発表した。同社貴金属責任者のAndré Christl氏は「世界情勢は今年、再び貴金属価格に重大な影響を及ぼす。一般的に論じると、金の方が不確実性から利益を得やすい。しかし現在の世界の自動車業界で日増しに厳しくなる排出基準が、白金族元素の金属の価格を押し上げる見通しだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年7月31日