時速600キロの高速リニア列車、高速鉄道があるのに開発する理由は?

時速600キロの高速リニア列車、高速鉄道があるのに開発する理由は?。同社が公開した高速リニア課題推進計画によると、時速600キロの高速リニアのテスト車両の実用化に向けたテスト車両は、年内のラインオフを予定している…

タグ:リニア 高速鉄道 テスト  車両

発信時間:2020-08-10 14:19:11 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 交通運輸部は6日に印刷・配布した「交通運輸分野の新インフラ建設推進に関する指導意見」の中で、スマート交通インフラの構築について、時速600キロ級の高速リニアなどの交通設備の開発とテストを展開するとした。将来的な実用化により、人々の移動方法がより多元化し、移動にかかる時間とコストもさらに減る。北京〜上海間を例とすると、片道の移動時間はわずか3時間半ほどだ。


 時速200キロから今日の350キロ、それから開発中の時速400キロの高速列車プロジェクトまで、中国は高速鉄道分野で先進的な技術設備と運用経験を手にしている。中国国家鉄路集団有限公司の最新情報によると、今年7月末現在の全国高速鉄道営業距離はすでに3万6000キロに達している。


 時速600キロの高速リニア列車、高速鉄道があるのに開発する理由は?


 中車四方股份公司(以下「同社」)の呉冬華副チーフエンジニアは8日、科技日報の記者の取材に応じた際に「高速リニアの発展により、レール交通技術の高地を占め、中国の高速鉄道分野におけるリードを保ち、交通強国の建設を支えることができる。国際先端技術の一つである高速リニアは、世界のレール交通技術の新たな高地だ」と説明した。


 業界内の研究によると、車輪とレールの接触、パンタグラフ給電、けん引力などの要素により、さらに営業速度を上げるならば一般的な列車の技術ロードマップは一定の制限を受ける。高速鉄道の安全な営業速度の限界は時速400キロだ。高速リニアシステムは「同極は退け合い、異極は引き合う」原理に基づき、かつ非接触、列車がガイドウェイを抱き込む形状、地上同期けん引といった技術の特徴により、速度向上の難題を巧みに解消できる。安全な最高営業速度は時速600キロほどにのぼる。


 呉氏は「高速リニア交通システムは現在、実現可能で速度が最高の大型地上公共交通ツールだ。時速600キロの高速リニアは高速鉄道と航空輸送の間の速度の空白を埋める。航空・高速鉄道・高速リニアという都市交通速度のバランスがよく、より合理的で効率的で柔軟な、多元的な交通枠組みを形成する」と述べた。


 公式資料によると、ドイツや日本など多くの先進国が高速リニアを開発している。ドイツの最高試験速度は時速550キロで、日本は時速603キロの試験速度を実現している。


 高速リニアの重要技術とは?


 呉氏は「時速600キロの高速リニア交通システムは主に、車両、けん引、運行制御、レールという4大システムからなる。現在は時速600キロの高速走行の安全防護、正確な制御、快適性の向上、メンテナンスサポートなどの技術の難題に取り組んでいる」と述べた。


 同社が公開した高速リニア課題推進計画によると、時速600キロの高速リニアのテスト車両の実用化に向けたテスト車両は、年内のラインオフを予定している。中国は高速リニアの全面的な技術と実用化の能力を形成する見通しだ。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年8月10日

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