中国青海省西寧市で7月23~26日、グリーン発展をテーマにした商談会「第21回中国・青海緑色発展投資貿易洽談会」が開催された。今年の商談会では、青蔵(チベット)高原で急成長するデジタル産業やデジタル経済に注目が集まった。
商談会では同省のデジタル化の取り組みや成果を紹介するデジタル経済館が設置。5Gインテリジェント体性感覚ロボットや自律制御型の国産チップ、高原の生態観察用無人監視カメラ、塩湖向け産業用インターネット(IIoT)プラットフォームなどが出展され、来場者らが熱心に見て回った。
甘粛省から訪れた観光客、李永傑さんは5G体性感覚スマートロボットの操縦を体験。皮膚感覚や運動感覚などの体性感覚を共有する装置を装着し、さまざまなジェスチャーを行うと、2メートル以上離れた場所にいるスマートロボットが李さんと同じ動作をすることに驚きを覚えた。
同省では近年、冷涼で乾燥した気候や豊富なグリーンエネルギー、広大な土地といった要素を生かし、独自の特色を持つデジタル経済の構築を加速し、新たな情報技術の応用や普及促進を早急に進めている。デジタル経済はこの生態環境や資源に恵まれた青海省で急速に成長している。
海抜3千メートル超、年間平均気温わずか摂氏4.1度の海南チベット族自治州共和県では、100%クリーンエネルギーで賄う産業園(工業団地)の第1期プロジェクトが運用を開始。中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)と同自治州が共同運営する華為・海南州ビッグデータセンターなどの建設に用いる。このビッグデータ産業園は3期に分けて建設する予定で、完成すれば園内には約133万台の標準サーバーを収容できる。