スウェーデンの電気自動車(EV)ブランドであるポールスターのCEOは、今月開幕する北京モーターショー2020に出席する前に、まずホテルで2週間の隔離を受けなければならない。AP通信が伝えた。
今回のモーターショーはどの業界にとっても、新型コロナウイルスの流行後で初となる重大な現場販売イベントだ。モーターショーは今月土曜日に開幕する。これは中国がすでに新型コロナを封じ込めたことを意味する。しかし自動車メーカーは依然として厳しい感染対策に直面する。例えば海外からの渡航者は隔離を受け、来場者数の上限が設けられる。モーターショーは通常、来場者で混雑する。
ポールスターのトーマス・インゲンラートCEOは天津市のホテル内で電話取材に応じ、「今回のモーターショーは確かにどのモーターショーとも異なっている」と述べた。
自動車メーカーがモーターショーの参加に関わる問題を乗り越えようとしているが、これは中国の重要性を浮き彫りにした。中国は彼らにとって最大の市場だ。中国の自動車販売台数はコロナ前の水準に戻っているが、米国と欧州では需要が依然として疲弊している。自動車業界は数十億ドルの損失を取り戻そうと取り組んでいる。
フォード、GM、BMW、その他の自動車ブランドは今回のモーターショーで、EV版のSUV、高級セダン、先進的なデザインのコンセプトモデルを世界・中国初公開する。一部の自動車メーカーはオンラインの宣伝で盛り上げ、多くの来場者を集めようとしている。
日産自動車のCEO及びその他の取締役は、各国で動画を通じモーターショーに登場する。大半のブランドが中国現地の従業員、もしくは中国駐在員により展示活動を行うと同時に、来場者との接触を極力避ける。
3月に工場の再稼働とディーラの営業再開が認められてから、中国の自動車産業は大幅に回復している。中国の8月の自動車販売台数は前年同月比で6%増となった。その一方で米国の自動車販売台数はコロナ前より9.5%減少し、欧州の販売台数は17.6%も減少した。
中国が毎年北京と上海で交代で開催している大型モーターショー(Auto China)は、同業界の最大のイベントだ。世界の主要自動車メーカー及び数十の新しい野心あふれる中国ブランドが出展する。前回の北京モーターショーは2018年に開催され、14カ国の1200社が出展した。来場者は延べ82万人にのぼった。成都市では7月に小規模のモーターショーが開かれ、120社が出展した。これは中国が感染対策をしながら大型モーターショーを実施するための試験運転となった。
ストックホルムで搭乗する前、インゲンラート氏は新型コロナの検査を受けた。9月5日に天津に到着してから2度目の検査を受けた。隔離期間の終了後、北京への移動が認められる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年9月25日