スペイン経済紙「El Mundo Financiero」編集長のホセ・ルイス・バルセロ(José Luis Barceló)氏は新華社の独占インタビューに対してこのほど、「中国経済が新型コロナ感染症による一時的な落ち込みの後に急速な回復を見せたことは、各界の世界経済の回復に対する信頼感を大きく高めた」と述べた。
中国国家統計局が先般発表した最新の経済統計によると、8月の社会消費財小売総額をはじめとする多くの指標の伸びが今年に入ってから初めてプラスに転じた。バルセロ氏はこれに対して、「中国の最新経済統計は人々に世界経済回復への希望を与えた。中国経済はコロナ禍に見舞われたが、その後急速に回復している」と述べた。
「中国はコロナの封じ込めで模範的役割を果たしただけでなく、迅速な経済刺激策も他国が学ぶに値する」と同氏は語る。
バルセロ氏は、「コロナ禍が世界のサプライチェーンに深刻な影響を与えたが、これは世界貿易が阻害されたことが主因」だとし、「陸海空の輸送ルートがすべてコロナの影響を受け、輸出が凍結されたため、多くのメーカーが生産停止に追い込まれ、貿易に深刻な損失をもたらした」と指摘した。
そして「各国政府やメーカー、消費者など、すべての関係者の相互信頼と協力がなければ、世界のサプライチェーンの回復は困難だ」とした。
保護主義の台頭について同氏は、「世界経済が危機に瀕するなか、保護主義が正しい対処法になるとは限らない。協力と多国間主義こそが解決への道だ」と語る。
バルセロ氏は中国がグローバル協力の推進に尽力していることを称賛し、「中国は一貫して対話交流の強化と互恵協力関係の構築を主張している。必要としている国への援助についても、良い手本を示した」と述べた。
中欧関係について同氏は、「中国とEUの関係は多国間協力と世界経済の回復促進に極めて重要だ。グローバル化と世界貿易が困難に直面するなか、欧中双方はさらに協力を深め、共に難局を乗り切るべきだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年10月7日