5分で小包を受け取り、6分で口紅を受け取り、10分で宅配便が菜鳥驛駅に届くーー多くの人の「ダブル11」の最後の支払いが終わる前に、第1陣となる宅配便がすでに届いている。
分刻みの配達ペースにより、ネットユーザーは「隣人からの荷物か?」「後悔されてはまずいと、宅配員が入口で支払いを待ち構えているのではないか?」「宅配便はフードデリバリーよりも速いのではないか?」と疑問を抱いているほどだ。
「宅配便がフードデリバリーより速い」のは、「予約販売による先手先手のモデル」によるものだ。京東商城が中国新聞網に明かした情報によると、消費者が手付金を支払うと直ちに倉庫内の作業を開始し、予約販売商品を消費者から最も近い営業所に送る。残金支払いが完了すると、宅配員が直ちに「最後の1キロ」の配送を行い、数分内に受け取りが終わるようにする。
分刻みの受け取りだが、今の所は一部の予約販売商品に限られている。ただしその他の宅配便の配達ペースも上がっている。例えば順豊エクスプレスは航空ネットワーク及び高速鉄道ネットワークで新たな運営サービスを追加した。
情報によると、順豊は自前の60機の貨物機をダブル11のピーク時の輸送に総動員するほか、ドローン輸送サービスを追加した。一部の離島や人里離れた山間部など交通の便が悪い地域で、順豊の発送・荷受けにかかる時間が少なくとも24時間短縮される。またダブル11期間中に863本の高速鉄道を利用し、一部の高速鉄道の最高輸送能力が4トンにのぼる。
さらに海を渡る越境ECのペースも上がり続けている。菜鳥のデータによると、1日午前6時33分現在、全国各地の税関・口岸と菜鳥の共同作業により、消費者が同日購入したダブル11輸入品のうち1000万件が順調に通関手続きを終えた。これらの小包はすでに次々と配送段階に入っており、早ければ当日中に届けられる。この時間は昨年のダブル11より2時間14分(25%)短縮された。
宅配のペースアップの裏側には、宅配業界の自動化水準の向上、ECサイトとの深い融合がある。
「当社は8月中旬の600万元弱の投資により、現場自動化設備の全面的なアップグレードと拡充を終えた。ダブル11の末端の仕分けと発送の時間を30%以上短縮した」申通エクスプレス海寧営業所の責任者によると、この現場では1時間で4万件の宅配便の仕分けを行うことができ、ダブル11の小包を落ち着いて処理できるという。
統計によると、今年のダブル11で宅配業者が使用する自動化ラインの全長は6000キロメートルにのぼり、前年同期比で1000キロメートル弱増える。菜鳥中堅ネットワークの流通効率を大幅に高めた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年11月3日