ネット通販の大セール「ダブル11」がすでに12年目を迎えた。当初は少数のネットショップが参加する1日限りの「ショッピングのカーニバル」だったが、今や全国・全業界を跨ぎ、オンライン・オフラインを含む、1カ月以上続く全国民によるショッピングの盛典になった。
新型コロナウイルス発生後で初となるダブル11の若者の消費トレンドの変化について、楽信研究院は90年代生まれの3000人以上のユーザーを対象にアンケート調査を行い、報告書にまとめた。それによると、中国の消費の主力である若者は、コロナ後で初のダブル11で強い消費の熱意と購買力を示している。若い消費力のけん引を受け、多くの新たな消費方法(分割払い、会員制消費など)が急成長し、今年のダブル11の新たな見所になった。
0時から1時に注文する人が通常の同時間帯より936.1%増加した。また今年のダブル11の支出が昨年を上回る人が過半数にのぼっている。大セールの消費・支出に対するけん引効果が依然として顕著であることが分かる。
報告書によると、ダブル11の消費の主力は男性だ。しかし男性のすべてが自分のために消費するのではなく、4分の1が女性のために消費した。女性のこの割合は5.7%。ダブル11はバレンタインデーのようになってきた。しかし全体的に見ると、1995−99年生まれの消費者の大多数が自分のために消費しており、「自分へのご褒美」の特徴が顕著だ。
また注意すべきことだが、報告書によると若者の約3割がダブル11に飽き始めている。調査データを見ると、男性の28.1%、女性の34.6%のダブル11への意欲が年々弱まっている。これにはセールを行うプラットフォームの実際の値引率が低く、ルールが複雑といった理由がある。そのため一年を通じ割引を行い、複雑な計算を強いない会員制アプリが特に流行している。
度をわきまえた消費、理性的な分割払いが消費の新たなトレンドになっている。報告書によると、以前買い溜めした多くの商品を使っていないため、今や自制的になったと回答した人は30.51%にのぼった。月返済額を生活費の3割以下にするは4分の3。ある商品を分割購入する際に2日以上検討するは6割弱、10日以上は13.59%。キャッシュバックやライブコマースなどの新たな販売業態は最も消費を促進しやすく、過度な消費を引き起こすこともある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年11月12日