「以前、友人から新エネ車を運転すると燃料車が恋しくなくなると聞いたことがあり、本当にそうだと思った」。蔚来の新エネ車をつい先日購入したばかりの重慶市在住の黄智さんによると、スムーズな動きと行き届いた車載機能で、彼は車の運転が好きになった。
黄智さんの運転体験は、中国の新エネ車企業の急成長の縮図と言える。従来の燃料車時代に遅れていた中国の自動車企業は新エネ車分野で「追い越し」を加速し、蔚来ES6や小鵬P7などの衝撃的な商品を開発した。
今年に入ってから新型コロナ流行の影響に直面したが、多くの新エネ車企業は生産・販売台数が逆に増加しただけでなく、資本市場の注目も集めた。最近、蔚来自動車の時価総額は600億ドルに達し、フォードやフェラーリなどの世界有名自動車企業を超えた。これは、中国の新エネ車が世界の舞台で頭角を現わしていることを意味する。
「自主ブランドは外資ブランドと肩を並べて競争できる能力を持った。これは従来の燃料車企業が長年追求していたが実現できなかったことである」。長期にわたり新エネ車分野に投資している国投創新投資管理有限公司の高国華会長によると、多くの企業が自らの動力を開発し使用し、一部の部品や応用ソフトウェアは次々と国産化を実現している。
新エネ車産業はここ十年の急成長過程で、「ヘッダー効果」を現し、伝統的な自動車企業のBYD、長城、吉利、「新勢力」の蔚来、小鵬、理想などの企業はデジタル化・スマート化転換をきっかけに自主革新を通して頭角を現した。
蔚来自動車の創業者の李斌氏によると、新エネ車を製造する「新勢力」企業はピーク時に数十社に達し、今も「トップ」に立つ数少ない企業が交付を実現し、この数社の「トップ企業」だけが生存危機を脱した。
李斌氏によると、蔚来自動車は創業以来、技術開発に約200億元、ユーザーサービスシステムの構築とブランドの構築に200億元を投資し、ハイエンド新エネ車スマートネット接続型自動車ブランドの構築において効果を上げた。現在販売中の車型の平均価格は45万元を超え、四半期の販売台数は1万台以上で安定している。
新ラウンドの科学技術革命と産業革命に伴い、自動車産業は伝統産業から高い技術を備えるハイテク産業へと変わった。この市場に目をつけ、中国の一部のハイテクインターネット企業は新エネ車とスマートネット接続型自動車の融和発展に力を入れている。アリババと上海自動車集団が共同開発するシマウマ操作システムは、車内のネット接続、情報セキュリティ、スマートインタラクティブ、スマートサービスなどのコア技術を掌握。百度Carlife+スマートコネクテッドカー解決方案の提携ブランドは70社に達し、華為Hicarも20社の自動車企業と協力を展開している。
昨年以降、自動車業界の全体的な低迷に加えて補助金が減額され、カーシェアリングなどの運営車市場は支出が収入を上回り、中国の新エネ車の生産販売台数は減少し、業界の発展は停滞していた。しかし、一部の「トップ企業」の牽引により、現在、新エネ車の生産販売台数は急速に回復し、9月の全国の新エネ車販売台数は前年同期比67.7%増加した。関係者によると、新エネ車業界は技術向上と産業チェーン整備に後押しされて「自己成長」の段階に移った。
「技術の発展や商品の充実化に伴い、業界トップ企業は融資と補助金によって生存する段階を脱した。利益を上げるのは時間の問題で、私たちは未来に自信を持っている」と李斌氏は話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年11月29日