国内の感染症が効果的に抑制されたのに伴い、中国の貿易は第2四半期と第3四半期に徐々に回復した。先日の「ブラックフライデー」買い物セールと海外の年末のイベントにより、国内の一部貿易企業の注文量は高水準を維持し、越境ECは勢いよく成長し、産業チェーンの関連企業も新たな発展のチャンスを迎えることが予想される。
今年に入り、多くの地域の越境ECは輸出入業務が好調となっている。武漢天河空港速達センターの越境EC輸出入貨物量は過去最高を記録し、11月23日時点で輸出入貨物量は初めて600万件を突破し、前年同期比285%増となった。今年1~10月の広東省越境EC輸出入額は1047億8000万元で25.1%増加。陝西省商務庁の統計によると、今年に入ってから10月31日までの、中欧列車「長安号」の運行本数は3167本に達し、前年同期の1.8倍になった。そのほか、混載運輸の価格上昇、コンテナの空き不足、国内港のコンテナ取扱量激増なども見られる。
先日の「ブラックフライデー」買い物セールも輸出入増加を大きく後押しした。買い物セール前日の時点で、南方航空浦東貨物機だけで輸入量は7500トンを超えた。上海貨物機の輸出量は1万446トンで、前年同期比7%増加。
「企査査」のデータによると、中国には現在2万1600社の越境EC関連企業があるが、今年に入り、全国で新たに3800社設立され、前年同期比59.6%増加した。
大量の伝統的な貿易注文がオンライン取引に変わり、越境ECの輸出需要は持続的に増加している。東北証券は、「今年に入って海外収入の割合が上昇している状況を見ると、機械設備、アパレル、家電などの上昇が最も目立つ。これらの業種の上流にも延伸すれば、銅やアルミなどの需要構造において、電力・電子、エアコン、機械設備などの分野は多くを占め、景気も上昇する」との見解を示した。
市場関係者は、中国の上質商品の海外での競争力は絶えず高まっており、中国ブランドのグローバル化が加速することが予想され、消費者志向意識が高い企業がイニシアチブを握ることになると分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年12月5日