11月の全国の電気使用量は9.4%増加し、10月より2.8ポイント大幅に上昇した。貨物輸送指数は年内高水準の上昇を維持し、7カ月連続でプラス成長を実現した。今年に入り、多くの先行指標が全体的に上昇曲線を描き、中国経済の粘り強さと活力を示している。
国家エネルギー局が12月14日に発表したデータによると、11月の全国の電気使用量は6467億キロワット時で前年同期比9.4%増加した。産業別で見ると、第一次産業の電気使用量は68億キロワット時で同12.9%増、第二次産業は4679億キロワット時で同9.9%増、第三次産業は9748億キロワット時で同8.1%増。都市・農村部住民の電気使用量は746億キロワット時で同7.3%増だった。
電気使用量は経済の運行状況を判断するバロメーターである。1~11月の全国の電気使用量は6兆6772億キロワット時で前年同期比2.5%増加し、1-10月より0.7ポイント上昇した。
中国電力企業聯合会の担当者は、「電気使用量の安定した増加は市場に活力があり、経済回復が良好であることを示している。経済・社会発展における電力消費需要は徐々に回復している」と述べた。
国家電網エネルギー研究院は、経済運行が持続的に改善されていることなどの要素を総合的に考慮すると、第4四半期の全国の電気使用量は前年同期比で8%前後増加し、通年の電気使用量は前年比で3%前後増加すると予想した。
別の先行指標である貨物輸送指数も勢いよく上昇している。交通運輸部科学研究院が14日に発表したデータによると、11月の中国運輸生産指数(CTSI)は173.6ポイントで前年同期比2.9%低下し、下げ幅は10月とほぼ横ばいとなった。内訳は、CTSI貨物輸送指数が198.4ポイントで同7.4%上昇、上昇幅は10月と横ばい、CTSI旅客輸送指数は126.9ポイントで同24.5%低下、下げ幅は10月より0.9ポイント拡大。
交通運輸部科学研究院情報センター研究相談室の副主任兼実験室主任の周健氏によると、CTSI貨物輸送指数は比較的速い上昇を続け、年内高水準の上昇を維持し、7カ月連続でプラス成長を実現した。CTSI旅客輸送指数(営業性旅客輸送)は回復状態が続き、その回復は10月の76.4%よりやや低下した。理由として以下の2点が考えられる。1つ目は、中秋節の時期がずれたこと。この要素を控除すれば、11月の回復は9~10月と同水準になる(平均75.5%)。2つ目は、感染症の再流行。中国では感染者がちらほら見つかる状態であり、外出にある程度影響している。
11月の工業増加値、固定資産投資、社会消費財小売総額などのマクロデータが12月15日に発表される。多くの機関が、11月の様々な兆しを見ると、経済回復状態は続き、マクロ政策の効果が早まるにつれ、第4四半期のGDP成長率は5.5%に達し、通年の経済プラス成長の実現は問題ないと見ている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年12月19日