「新型コロナウィルス感染症流行の試練に直面し、人々ははっきりと感じ取った。世界の国々が苦楽を共にし運命が相連なる存在であることを、団結と協力こそが感染症に打ち勝つ唯一の道であることを」。国際道路輸送連合(IRU)のウンベルト・ド・ブレト(Ulmberto de Breto)事務総長はこのほど書面インタビューで、「中国は感染症防止で大きな成果を上げ、迅速かつ効果的な危機対応能力を示した。中国は防疫対策の経験を各国と共有するとともに医療物資を提供し、防疫協力の推進で積極的な役割を果たしている」と述べた。
「道路交通は、防疫物資の輸送とグローバルな産業チェーン・サプライチェーンを支えるうえで重要な役割を果たす。道路貨物運送業が新型コロナ感染症の影響から迅速に活力を回復できるよう、中国政府は運送会社を対象に一連の負担軽減措置を講じ、防疫物資と生活必需品を輸送する企業を支援すると同時に、周辺諸国との相互接続を強化し、グローバルな産業チェーン・サプライチェーンの安定と円滑を維持しようとしている」。ブレト氏は「中国の行動は模範的」と称賛し、「IRUは中国の成功事例を世界で共有する」と述べた。
IRUは防疫期間中、国連欧州経済委員会(UN/ECE)と共同で「国境通過ポイント状況観察」プロジェクトを立ち上げ、医療物資や食品など必需品の輸送を優先し、各国の防疫措置や道路状況、通関情報などをリアルタイムで共有、国境を跨ぐ物流の円滑性を確保している。
ブレト氏は、「感染症は全人類が直面する共通の試練であり、どの国や地域も当事者として対処せざるを得ない。国際社会はこれまで以上に団結と協力を必要とし、協調的かつ力強い行動をとる必要がある」とみている。