2021年は「第14次5カ年計画(十四五、2021-2025年)」の初年度に当たり、「最初の100年」の目標を達成すると共に「次の100年」の目標に進み始める年でもある。中国経済は急速な発展と構造調整によって基盤を築き、より良い姿で新たな100年の長い道のりを迎えた。
2020年の中国経済は困難に直面しながらも優れた実績を残した。新型コロナウイルスの感染が世界的に大流行する中、中国は感染症対策に取り組むと共に営業と生産を段階的に再開。GDPは前年比2.3%増の101兆5986億元と、100兆元の大台を超え、世界の主要国で唯一プラス成長を果たした。産業構造を見ると、第三次産業の付加価値は55兆3977億元で、GDPの半分に相当する54.5%に達した。感染症の流行によって第三次産業は大きな影響受けたが、成長率は前年比2.1%に達し、世界トップレベルの水準となった。
特筆すべきは貨物およびサービスの純輸出がGDPを0.7ポイント押し上げたことで、感染症が猛威を振るい、一部の国がロックダウンを行う中でこれを達成するのは容易ではない。その要因は、勤労で勇敢な中国国民が困難に屈せずに励まし合って前に進んだためだ。また、中国は共産党と政府の正確な指導によって経済を安定させると同時に各種社会事業を着実に進め、世界経済と社会の発展において際立った存在となった。
2021年も中国経済は引き続き改革を進めながら経済成長の新しいエネルギーを育み、イノベーション(創新)、協調、緑色(グリーン)、開放、共有の新発展理念を堅持し、新たな発展の枠組みを構築しながらハイクオリティな発展を維持する見通しだ。イノベーションにおいて中国は、規模から質へと発展モデルの転換を進め、産業構造と運行効率の面から発展の動力を向上させる。協調においては地域的な差異、人口の差異、発展駆動をベースにより深く広いレベルで社会発展と経済発展の協調を実現する。グリーン発展では観光保護プロジェクトを着実に進め、最終的に人と自然の和諧を目指す。
開放において中国は、一層客観的に世界的な変動と摩擦に対応し、国内大循環を中心に国内と海外の循環が互いに促進する双循環という新しい発展の枠組みを早期に形成することで開放協力の問題解消に取り組む。また、グローバル化が妨害されている現状の中で新しいチャンスを探り、より全面的かつフレキシブルな産業チェーンとサプライチェーンを構築し、障壁が次第に高まるグローバル経済に対応する。共有の面では社会の公平正義を一層重視し、国民経済の持続的な発展、各種制度の進歩と小康社会の実現という基本目標をもとに、苦労によって得る成果を引き続き拡大し、幅広い層の国民が社会経済進歩の成果を共有するよう促すことで国民の満足感と幸福感を向上させる。
こうした新発展理念は2021年に一層着実に実行される見通しだ。これを起点に戦略的かつ大局的な新発展理念を目指し、中国の繁栄と安定成長が促進されるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月6日