上海市の同済大学燃料電池自動車技術研究所の章桐所長は、「2つの脱炭素目標」のもとで、新エネ車産業の持続可能な発展を促進する方法について、次のように語った。
「純電気自動車を主軸に据える方向で進み続けたいのであれば、燃料電池車は避けては通れない道になる。足元で新エネ車の普及台数は580万台に上るが、その大半は純電気自動車だ。純電気自動車が予想通りの伸びで本格的に普及した場合、充電問題が起こる懸念があるが、これを完全に解決することはできないため、燃料電池車が台頭してくるだろう」
その理由として、1、燃料電池車と純電気自動車は全く同じE/E(電気電子)アーキテクチャを持ち、プラットフォームとしての効果が優れている。2、燃料電池車は、純電気自動車の長所を全て受け継ぎ、航続距離や充電面での欠点を克服している。3、純電気自動車と燃料電池自動車は相互補完性がある――ことを挙げた。
「われわれは脱炭素化の時流に乗って、水素エネルギーネットワークの構築を利用し、燃料電池と水素電池燃料の融合発展を確保・促進する必要がある。その上で、中国の自動車産業の安定的かつ持続可能な産業変革を確固たるものにし、燃料電池車、リチウム電池をメインに純電気自動車の相互補完性のある発展を確保していかなければならない」との考えを示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年7月3日