ルックスをめぐる消費活動と商業行為が台頭し、「ルックス経済」と呼ばれている。ルックス消費の裏側には、近年徐々に台頭するルックス経済がある。中国の消費構造の高度化に伴い、外在的な消費を重視する人が増えている。年齢を見ると、ルックス消費は若年化している。

　蘇寧金融研究院消費金融研究センターの付一夫主任は、「ルックス経済の台頭には3つの推進力がある。まず、人々の所得増と消費高度化だ。次に、インターネット時代の新型ソーシャル関係によるルックスの影響力拡大だ。それから、Z世代の成熟化だ」と分析した。

　付氏によると、Z世代は中国経済の高度成長期に生まれ育ち、物的生活に比較的余裕がある。彼らはいずれも一人っ子で、家族から重視され、インターネットにより共感を求めようとする。さらに彼らはインターネットの「ネイティブ」で、新しい物事に強い好奇心を持つ。そのため彼らは個性を尊び、品質を求め、新鮮で刺激的なものを求めるといった特徴を持つ。Z世代はルックス向上に関連する物事に夢中になり、ルックス経済がZ世代の間で流行している。

　付氏によると、Z世代はルックス経済の発展を促した。品質への需要の拡大は、消費・生産の技術改善を迫り、産業の高度化を促す。しかし付氏は、「ルックス消費は理性的な消費の上に成り立たなければならない。特に00年代生まれは収入がまだ不安定であるため、自身の状況を出発点とし適した消費を選び、確かな需要を満たすべきだ。実情から外れ、比べ合い、見せびらかしてはならない」と強調した。

「中国網日本語版（チャイナネット）」　2021年7月12日