「経済参考報」が2日、2021世界デジタル経済大会から入手した情報によると、中国のデジタル経済規模は昨年、世界2位の5兆4000億ドル弱にのぼった。前年同期比では9.6％増で、伸び率で世界一となった。複数の部門の責任者が同日、次のデジタル経済発展の政策シグナルを発した。これには中核技術の難関攻略の強化、ハイエンド半導体及び基幹基礎ソフトウェアなどの研究開発の進展及び応用、グリーンでスマートなデータ・計算施設の設置、製造業のデジタル化モデル転換の力強い推進などが含まれる。

　世界的に見ると、デジタル経済は効果的に感染症の影響を相殺した。中国情報通信研究院が同日発表した「世界デジタル経済白書」によると、47カ国のデジタル経済付加価値額が昨年、前年比で名目3.0％増の32兆6000億ドルにのぼり、GDPに占める割合が43.7％にのぼった。産業デジタル化は依然としてデジタル経済発展のメインエンジンで、デジタル経済の84.4％を占めた。中国の昨年のデジタル経済規模は5兆4000億ドル弱で世界2位だった。

　国家インターネット情報弁公室の荘栄文主任は、「世界経済の回復が依然として脆弱な中、デジタル経済はすでに、経済回復を実現し持続可能な発展を促す重要な措置、経済の高品質発展を効果的に促進する新たな原動力及びエンジンになっている。今後は革新けん引型の、人々のため恩恵をもたらす、グリーンで低炭素な、安全で秩序正しい、協力とウィンウィンのデジタル経済の構築を急ぐべきだ」と述べた。

　工業・情報化部の肖亜慶部長は次のように述べた。

　百年の変動と感染症が重なり、世界経済の発展は新たな原動力の注入、新たな空間の開拓を必要としている。デジタル経済を強く大きくすることは意義重大で、深い影響を生む。今後は中核技術の難関攻略を強化し、統一的に長所を磨き弱点を補強し、独自の制御可能な、安全で信頼できる情報技術体制を築く。ハイエンド半導体、基幹基礎ソフトウェアなどの研究開発の進展及び応用を急ぎ、高水準産業共通技術プラットフォームを建設し、オープンソースのエコシステムを繁栄させる。新型デジタルインフラの整備を急ぎ、「ダブル千メガ」ネットワーク協同発展行動計画及び5G応用革新行動計画を同時進行する。グリーンでスマートなデータ・計算施設を設置し、産業のエコシステムを育成し、高効率かつ協同の融合インフラを発展させる。

　製造業のデジタル化モデル転換を力強く促進し、「5G+インダストリアルインターネット」革新発展プロジェクト及びスマート製造プロジェクトの実施を掘り下げる。デジタル技術がより良く中小企業及び大企業に力を与え、全面的に産業の高度化を支えられるようにする。良好なデジタルエコシステムの構築に力を入れ、サイバーセキュリティ及びデータ安全を守り、国際交流及び協力を掘り下げる。手を携え開放・公平・公正で差別なきデジタル経済発展環境を構築する。

　｢中国網日本語版(チャイナネット)｣2021年8月4日