スタートアップ企業との協力について、ドイツの自動車メーカーは中国の競争相手から多くを学べる。ドイツメーカーがモーターショーで新しい電気自動車(EV)とデザインを展示すると、中国メーカーはハイテク面での応用を展示する。長年に渡りこのようなシーンが見られるが、分かりやすい例がファーウェイだ。この中国企業は早い段階で、情報・娯楽開発及び自動運転分野の大規模投資を宣言していた。北汽のEV「極狐アルファS」はファーウェイのソフトを搭載している。
自動車は中国の産業の革新力を示している。この革新は中国のスタートアップ企業の後押しを受けている。百度の元取締役が創立した小馬智行は現在まで11億ドル以上の資金を調達している。彼らは今年、自社のロボットタクシー技術サービスの大規模拡大を検討している。16億ドルの投資を集めた地平線機器人も中国の自動車製造の進歩を後押しし、広汽や比亜迪などに自動運転車AIスマート半導体などの技術製品を提供している。
中国の自動車産業は近年大きく一歩踏み出した。まずはEVを立脚点とし、現在は自動運転にも注目している。中国が近年、人工知能(AI)に巨額の投資を行っていることから、この発展は意外なことではない。国際的な製造メーカーは現在、中国メーカーが手にした進展、新技術の量産化のペースを注視している。
中国メーカーも徐々にEU市場に照準を合わせている。ドイツの自動車産業にとっては心が重いが、中国メーカーは(ドイツ及び欧州の)中流・上流階級に最先端の技術を搭載したEVを提供でき、うち一部の価格は6万ユーロのみだ。ドイツブランドがこれに追いつくにはあと数年必要だ。
スタートアップ企業の革新的な技術と産業との連結は、中国自動車業界に大きなメリットをもたらしている。これらの技術分野の巨額の投資(一部は国から)が現在、見返りを手にしている。類似する計画は何年も前にドイツで始めるべきだった。ドイツは再びチャンスを逃したが、これは苦しいことだ。
独週刊誌「フォークス」は18日、「8分で充電完了、中国製のEVがテスラやポルシェなどを困らせる」と題した記事を掲載した。要旨は下記の通り。
給油し、列に並び、さらにコーヒーかお菓子を買い、それから支払う。多くの国において、給油にかかる時間は平均5分だ。EVは将来的にこの時間の位置づけをめぐり、より多くの人々から受け入れられる必要がある。中国メーカーはすでにこの位置づけに肉薄している。
広汽の「Aion V」はテストにおいて、わずか8分で80%まで充電した。ドイツのポルシェ、米国のテスラのトップレベルのEVと比べても、中国のこの車は大差をつけリードしている。理想的な条件であれば、ポルシェの80%充電は22分かかり、条件が理想的でなければ29分かかる。テスラは最良の条件でも32分かかる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年8月19日