自動車や消費財に関わる欧州の多国籍企業は今年上半期も引き続き中国市場で目覚ましい業績をあげ、中国市場が世界売上高を前年同期比で増加させることに貢献した。業界関係者は、中国が新型コロナウイルスの感染症を抑えたことと、経済の粘り強さによって中国の市場と需要が急速に回復し、企業が営業と生産を順調に再開したとの見解を示す。こうした中、中国市場に対する欧州の多国籍企業の期待と投資意欲は高まり続けている。
欧州の自動車メーカーは総じて、今年上半期に中国での販売を大きく伸ばした。独BMWの世界売上高は前年同期比28.1%増の553億6000万ユーロだった。中国での販売台数は前年同期比42%増の約46万7000台と、全体の業績に大きく貢献した。
また、メルセデス・ベンツは上半期に中国で約44万2000台を納車し、販売が非常に好調だった。
英ジャガー・ランドローバーも中国の販売台数を伸ばし、上半期は前年同期比52%増の5万5000台となり、販売台数は6月まで10カ月連続で前年同期を上回った。グローバル取締役で中国社長兼CEOの潘慶氏は、続いている販売増について、中国が唯一無二の市場であることを一層明確にしたとの見解を示している。
長年にわたり中国で事業展開する化学大手の独BASFは、第2四半期の世界売上高が前年同期比56%増の197億5000万ユーロだった。取締役会会長のマーティン・ブルーダ―ミュラー氏は、グレーターチャイナで過去5四半期にいずれも2ケタの成長を果たしたとしている。
欧州の多国籍企業は中国の消費財部門でも目立った業績をあげた。化粧品大手の仏ロレアルは中間決算報告書で、中国大陸が引き続き業績向上の大きなエンジンになっていると説明した。
スポーツブランドの独アディダスは中国の消費者に人気が高く、中国での上半期の売上高が前年同期比36.9%増の24億ユーロとなった。
貿易統計を見ると、中国とEUの経済・貿易関係はますます密接になっている。中国税関総署の統計によると、今年1-7月の中国の対EU輸出入額は前年同期比23.4%増の2兆9600億元だった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年8月22日