大陸部市場は香港・マカオ企業のデジタル化モデル転換の最良の舞台になりつつある。開催中の第1回粤港澳大湾区ショッピングフェスティバルにおいて、多くの香港・マカオ企業が豊富な商品をもたらすと同時に、近年の積極的なデジタル化モデル転換、大陸部市場開拓の成果を示している。
1964年創業のマカオ永輝は菓子メーカーだ。同社は1999年のマカオ復帰の際に広東省中山市に投資し、朝日新鮮食品有限公司を設立し、正式に大陸部市場に進出した。同社のブランドは2013年に天猫などのECプラットフォームに進出し、オンライン事業を拡大した。
同社ブランドマネージャーの龍小芳氏は、「大陸部の大きな市場は当社の発展に大きなチャンスをもたらした。昨年はECの売上だけでも4000万元以上にのぼった。今回のショッピングフェスティバルはオンライン販売がメインで、当社は毎日1万箱以上の月餅を作る準備を整えている」と説明した。
積極的にインターネットを活用し、新たな消費トレンドの中で事業を切り拓く香港・マカオの伝統的な企業が近年増えている。
稲香集団のEC運営責任者の曾校祥氏は、「当社はコロナ後、天猫やTik Tokなどのオンライン販売を試み、コールドチェーン供給システムにより各大手ホテルの商品を直接消費者の手に届けている。消費者は自宅で少し加工することで食べられる。レストランがこの数カ月で正常な経営を再開しているが、オンラインの成長がなおも続いている」と説明した。
今回のショッピングフェスティバルの期間中、香港・マカオブランドがECチーム、物流チーム、ライブ配信チームなどを深セン市や広州市に置くことが常態化している。広東・香港・マカオの経営者の相互融合・相互接続のペースもさらに上がっている。
香港中華廠商連合会常務会董の黄偉鴻氏は、「香港のECは始まったばかりだが、大陸部ではすでに急成長している。連合会は今年3月に多くの機関と共に、タオバオグローバルを通じ、香港企業の大陸部EC市場の開拓をライブコマースで応援した」と説明した。
マカオライブ配信拠点が今年4月21日に正式に設立された。マカオ現地の中小企業に、ブランド宣伝、オンライン販売チャネル拡大、国内外市場の連結、ライブコマース人材育成などのワンストップのオンラインマーケティングサービスを提供する。同時に越境ライブ配信交流及び協力の多元的な取引の場を構築する。
マカオライブ配信拠点の朱小娟CEOは、「拠点の開業から4カ月以上になるが、すでに1万回弱のライブコマースを行い、100社超のマカオ地場ブランドを訪問し結びつけ、1億元以上の取引を成立させている。100万点弱のマカオの商品がECライブ配信スタジオから全国の消費者の自宅に進出している」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年9月16日