二つの脱炭素目標達成に技術力の強化を 専門家らが提言

二つの脱炭素目標達成に技術力の強化を 専門家らが提言。

タグ:脱炭素

発信時間:2021-10-07 10:18:23 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 中国北京市で9月26日、2021中関村フォーラムの開催と並行して「二酸化炭素(CO2)排出量ピークアウトと炭素中立(カーボンニュートラル)に関する技術フォーラム」が開かれた。エネルギーや産業、生態環境などの分野で著名な専門家らが数多く出席。エネルギーや産業分野の低炭素化をいかに進めるか、エネルギーや産業構造のシステミックな変革をいかに実現するか、CO2排出量ピークアウトとカーボンニュートラルの二つの脱炭素目標を達成するために、技術革新の役割をいかにして発揮させるべきかなどについて、さまざまな提言を行った。

 

 中国科学院の丁仲礼院士は、カーボンニュートラルを実現するには、エネルギーの生産と消費、炭素固定の3点に注力すべきとし、技術を制することの重要性を訴えた。全国の研究開発力を「碁盤の目」のように組織化し、技術連合の確立や責任体制の明確化、技術による難題解決、産業高度化の支援などによって、強い国家競争力の確立につなげる必要があるとの認識を示した。

 

 中国科学院の侯建国院長は「二つの脱炭素目標を達成するには、エネルギー構造や産業輸送、生態建設などの各分野に及ぶ、経済・社会発展の包括的なグリーン転換が必要であり、技術革新に主導的かつ支援的な役割を持たせることが急務だ」と語った。

 

 侯氏は、目標達成のための道筋を示すロードマップの作成、炭素削減と炭素固定という原理的問題を突破するための新理論の確立、CO2排出を削減し吸収源を増加する技術・設備の問題を解決するための新技術の開発、CO2排出源と吸収源を把握するための「収支表」の管理の必要性を訴えた。

 

 中国科学技術協会の党グループ書記で、日常業務を担当する張玉卓副主席は、「二つの脱炭素目標達成までの過程で鍵となるのは産業の転換であり、エネルギーと産業構造の体系的な変革を実現する必要がある」との認識を示した。


 張氏は、炭素の段階的な削減や、炭素排出の頂点とピークアウトの確定など、国レベルでエネルギー構造を研究する必要があると指摘。CO2の回収・有効利用・貯留(CCUS)の技術開発に注力し、その資源化・再生利用を促進することや、人々の低炭素意識を高め、美しい中国の建設に向けて力を合わせること、気候変動問題をめぐるグローバル・ガバナンスに向けた技術協力を促進し、国際基準の策定に積極的に参加して、国際的な技術協力に取り組むことの重要性を訴えた。

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