28兆3300億元。これは中国の今年第1−3四半期の物品貿易の「成績表」だ。前年同期比では22.7％増、2019年同期比では23.4％増で、規模安定及び質向上の流れがさらに定着した。

　世界が感染症に見舞われるなか、中国の貿易はなぜ高い強靭性を持つのか。

　税関総署の報道官で統計分析司長の李魁文氏は、「中国の経済長期好転のファンダメンタルズに変化はない。国内の穏健な生産と消費・需要が貿易成長を力強く支えた。中国は感染対策と経済・社会の発展を同時進行しており、国内経済が持続的に回復・発展している。中国の貿易は今年第1−3四半期に高成長を維持した。強靭性が十分で、安定しつつ質が上がった」と述べた。

　貿易パートナー別に見ると、中国の第1−3四半期の対ASEAN貿易額は21.1％増の4兆800億元。ASEANは引き続き中国最大の貿易パートナーの地位を保ち、中国の貿易総額の14.4％を占めた。同期の対EU貿易額は20.5％増、対米は24.9％増、対日は11.2％増、対韓は17.3％増。

　対外経済貿易大学国家対外開放研究院の荘芮教授は、「主要貿易パートナーとの輸出が2桁台の成長を維持したことは、世界にとって中国の工場と市場が不可欠であることを示した。中国の独立し整っている現代工業体系と持続的に引き出される内需の潜在力は、世界経済の回復に向け絶えず貢献している」と述べた。

　今年に入り、越境ECや市場調達貿易などを始めとする新業態が、貿易のモデル転換・高度化及び高品質発展を持続的に促している。税関のデータによると、中国の第1−3四半期の越境EC貿易額は20.1％増、市場調達輸出額は37.7％増だった。

　貿易の安定しつつ質向上は、中国の貿易安定成長政策の効果の持続的な顕在化を反映している。感染症の流行後、輸出税還付の加速、輸出信用保険のカバー範囲の拡大、口岸の料金徴収の整理・減免、越境貿易円滑化改革の掘り下げなど、中国は状況に応じ一連の実務的で効果的な措置を講じた。

　商務部研究院国際市場研究所の白明氏は、「一連の貿易安定政策の効果が絶えず発揮され、市場主体に自信を持たせ、また中国の対外開放の新たな強みを構築するため力強い活力を注いだ」と述べた。

｢中国網日本語版(チャイナネット)｣2021年10月13日