中国汽車工業協会の最新データによると、中国の自動車メーカーの10月の輸出台数は前月比33.8%増、前年同月比110%増の21万1000台で、再び記録を更新した。
中国自動車産業の質向上及び高度化に伴い、国際市場に進出する中国車が増えている。中国汽車工業協会の許海東副チーフエンジニアは、「今年に入り中国の自動車輸出台数が急増している。特に新エネ車の輸出が爆発的な急増の流れを呈しており、輸出においてより重要な役割を演じている」と述べた。
データによると、中国自動車メーカーの1−10月の輸出台数は前年同期比120%増の159万4000台。うち乗用車は130%増の125万8000台、商用車は86.0%増の33万6000台。
中国の自動車輸出の「台頭」は数年前から始まっている。中国車の輸出台数は2017年より増加し、18年と19年はいずれも6%増となった。全国乗用車市場情報連席会議の崔東樹秘書長は、「東南アジア市場における需要の激減の影響を受け、中国のローエンド電気自動車の輸出台数が急減しているが、ハイエンド電気自動車の輸出は高成長の流れを呈している」と述べた。
業界関係者は、海外市場の漸次回復、自動車の供給不足、低い基準値、新エネ車輸出の爆発的な増加などの各要素が重なり、自動車輸出台数が大幅に増えているとの見方を示した。許氏は、「デザイン、品質、スマートコネクトなどの大幅な改善により、中国車の海外における競争力が上がり続けている」と見ている。
高い産業競争力は、中国自動車メーカーの輸出の急増をけん引した。
多くの中国自動車メーカーが直接投資する工場が現在すでに域外で量産を開始しており、徐々に生産・販売台数を増やしている。上汽集団のタイ工場、五菱のインドネシア工場、長城汽車のロシア・トゥーラ工場、吉利汽車のベラルーシ工場、宝騰のマレーシア工場などは量産化している。中国車の海外販売を支え、かつ未来の成長に向け確かな基礎を固めた。
許氏は、「中国車は自身の海外ブランドの樹立を重視し始めている。現地化生産とマーケティングは、中国車のイメージ構築、ブランドの海外における知名度と信頼度の持続的な向上を支える。これは中国車の海外進出、自動車強国の建設で必ず通る道だ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年11月12日