今年に入ってから、中国は交通、エネルギー、水利などのネットワーク型近代インフラシステムの建設に力を入れている。ネットワークの構築や整備、チェーンの強化を建設の柱に据え、その効率性を高め、投資の潜在力をさらに引き上げることで、質の高い経済発展の促進に向けている。
今月初めの労働節(メーデー)の連休期間中、国家石油・ガス重点プロジェクトである「清寧パイプライン(青島~南京)」と中国西部の天然ガスを東部に送る「西気東輸」の第1パイプラインとの相互接続が最終段階を迎えた。このプロジェクトが完成すれば、中国の天然ガス輸送の南北および東西の主要パイプライン網の相互接続が全面的に実現することになる。
西部の砂漠や乾燥地、荒漠地などでは、風力発電や太陽光発電の大型基地が数多く建設されている。
広西チワン族自治区の大藤峡水利中枢プロジェクトや雲南中部省の滇中引水プロジェクトなど、水利プロジェクトの建設や国家基幹給水インフラ網の整備が進んでおり、国内で建設中の主要水利プロジェクトの投資規模は1兆元を超えている。
国家統計局によると、第1四半期(1~3月)の中国のインフラ投資は前年同期比8.5%増と、伸び率は前期比で0.4ポイント上昇した。
今年に入ってから、中国は次世代スーパーコンピューティングやクラウドコンピューティング、人工知能(AI)プラットフォーム、ブロードバンドインフラ網施設などの建設を推進。全国10カ所に国家データセンター集積地を設置し、新規プロジェクト25件の建設を開始するなど、投資額は1900億元を上回った。
中でも西部地区への投資は前年同期比6倍となり、東部から西部へのシフトが鮮明になってきている。第14次5カ年計画(2021~25年)期間中、ビッグデータセンター向けの投資は年率20%以上で伸び、総投資額は3兆元を超えると予想される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年5月31日