研究開発費が大幅に増加し、科学技術人材チームが持続的に成長し、国際特許出願件数が増加を続け、ハイテク企業数が激増している。中国の過去10年の科学技術イノベーションは日進月歩で、世界のイノベーション版図における中国の地位と力に新たな変化が生じた。

　世界知的所有権機関（WIPO）が発表した「グローバル・イノベーション・インデックス2021」によると、中国は2012年の34位から21年の12位へと、10年間で22位上昇した。これは中国が世界先端イノベーションの重要な参加者であり、世界的な問題の共同解決の重要な貢献者であることを示している。

　清華大学蘇世民書院の薛瀾院長は、「中国共産党第18回全国代表大会でイノベーション駆動型発展戦略の実施が発表され、中国共産党第19回全国代表大会でイノベーションは発展けん引の第一の原動力であるとされ、中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議で科学技術強国の建設を急ぐとされ、中央経済活動会議で科学技術の自立自強は発展促進の大局の根本的な支えとされた。党中央の科学技術イノベーションの戦略方針が受け継がれつつ、時代と共に進化していることが分かる」と述べた。

　中国の科学技術力、新たな段階に飛躍

　北斗のネットワーク構築、嫦娥の月探査、天問の火星探査、宇宙を旅する宇宙ステーション。この10年で中国の重大イノベーション成果が続出し、国家イノベーション体系がより効率的かつ円滑になり、科学技術イノベーションの体系化能力が絶えず強化された。中国の科学技術力が新たな段階に飛躍した。

　薛氏は、「今日の中国では、イノベーション駆動型発展が全社会の止められない時代の流れになっている。我々は今日、イノベーション発展を促す最良の局面を迎えた。中国は科学技術イノベーション力、イノベーションのペースで歴史的な飛躍を実現した」と述べた。

　10年間で重大イノベーション成果が続出

　新エネ車及び新型ディスプレイの産業規模が世界一で、AI産業が世界の先頭集団に躍り出た。量子計算プロトタイプ、三次元量子ホール効果、ケーラー幾何中核推測などの科学の先端分野で重大かつ独創的な進展を実現した。次世代超高強度鋼、異種融合脳型チップ、人工合成デンプンなどの応用分野で大きな進展を実現した。一連のハイエンド医療機器の国産化が加速し、新型コロナウイルス感染予防・抑制の科学研究難関攻略で一連の重大な成果を手にした。

　薛氏は、「科学技術イノベーションは中国の経済・社会の発展に多大な貢献を成し遂げた。デジタル経済や高速鉄道などのイノベーション成果は人々によく知られている。他にも多くの科学技術イノベーションの貢献が我々の日常生活の各方面に隠れている。これは質向上、生活改善、発展促進の影のチャンピオンだ」と述べた。

　薛氏は最後に、「中国が新時代に入り、新時代がより多くの新たな需要を生み出している。これは我々のイノベーションにとって最も重要な源泉だ」と述べた。

　｢中国網日本語版(チャイナネット)｣2022年9月1日