2021年の中国の都市部人口トップ10は、広東省、山東省、江蘇省、河南省、四川省、浙江省、河北省、湖南省、湖北省、安徽省だった。広東省の都市部の人口は9466万人で、断トツ。そのうち、珠江デルタ地域の都市部の人口は7860万6000人で、都市化率は87.5%に達している。中国で経済規模が2番目に大きい江蘇省の都市部の人口は河南省を上回って3位となった。第一財経が報じた。
改革開放(1978年)以来、中国の都市化率は急速に高まった。昨年、中国の都市部の常住人口は9億1425万人、都市化率は64.7%に達した。
広東省の都市部人口が最多 珠江デルタの都市化率は87.5%に
統計によると、2021年の時点で都市部の人口が5000万人を超えているのは広東省、山東省、江蘇省、河南省の4省だ。トップの広東省は2位の山東省よりも2963万4000人多く、断トツとなっている。同年、広東省の都市部の住民の消費支出は前年比9.3%増の一人当たり平均3万6621元(1元は約20.2円)で、上海市、北京市、浙江省に続いて4位となっている。
地域別に見ると、珠江デルタの9市の都市部の人口は6878万7300人に達し、広東省の都市部人口全体の72.67%を占めている。珠江デルタ地域の都市化率は87.5%で、北京市と肩を並べ、上海市をやや下回っている。
珠江デルタの都市部の人口は多く、多くの大都市が形成されている。中国国家統計局が昨年9月に発表した統計によると、広東省には、深センと広州市という超特大都市(市街地の常住人口が1000万人以上の都市)が2都市ある。域内総生産が2位の江蘇省、3位の山東省、4位の浙江省には超特大都市はない。その他、広東省には東莞市と仏山市という特大都市(市街地の常住人口が500万人以上1000万人未満の都市)がある。広東省のこの4都市の域内総生産はいずれも1兆元を超えており、都市化率も85%に達している。
2位の山東省の都市部の人口は6502万6900人となっている。3位の中国で経済規模が2番目に大きい江蘇省は、省全域の常住人口は河南省より1378万人少ないものの、都市部だけを見ると河南省を上回って6289万人となっている。
経済発展が新たな段階に突入するにつれて、都市化のギアも上がっている。中国の農村部の2021年の人口を見ると、4億9835万人だった。これまでの統計と比較すると、中国の農村部の人口が5億人の大台を割るのはここ70年で初めてのことだ。省別に見ると、農村部の人口が2000万人以上となっているのは、河南省、山東省、四川省、広東省、河北省、湖南省、安徽省、雲南省、広西壮(チワン)族自治区、江蘇省、湖北省の11省・自治区となっている。うち、河南省、山東省、四川省、広東省の農村部の人口は3000万人を超えている。また、河南省の農村部の人口は4304万500人で、唯一4000万人を超える省となっている。
河南省や山東省、四川省は農村部の人口が多く、都市化率が全国平均を下回っており、都市化率向上のポテンシャルが大きい。また、河北省や湖南省、安徽省、雲南省、広西チワン族自治区といった地域でも同じような状況が見られる。全体的に見ると、中国の都市化率向上のポテンシャルが大きい地域は、黄淮海平原、西南エリア、長江中流地域となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年9月3日