オフショア人民元の対米ドルレートが15日夜、1ドル=7元を割り込んだ。Windのデータによると、オフショア人民元の対米ドルレートは北京時間15日午後8時に、1ドル=7.0183まで下がった。オンショア人民元の対米ドルレートも1ドル=7元に近づき、6.998元まで下がった。
民生銀行の温彬チーフエコノミストは取材中、人民元レートが2年ぶりに1ドル=7元を割り込んだことについて、「これは主に米連邦準備制度理事会(FRB)が物価抑制のため金融引き締めを急いだことの影響だ。米ドル指数の持続的な上昇に伴い、人民元を含む大半の非米ドル通貨のレートが低下している。ポンド、ユーロ、円などの主要先進国の通貨と比べると、元安の幅は比較的小さく、かつ人民元レート指数が全体的に安定している」と述べた。
温氏は今後について、「中国のファンダメンタルズから見ると、第3四半期のGDP成長率は第2四半期より大幅に上がり、物価上昇水準は緩やかで制御可能で、国際収支状況は良好だ。特に経常項目や直接投資などの国際収支基礎的項目が大幅な黒字を維持する。これは人民元レートの安定と外為市場の安定運行の基礎を固めており、持続的な元安の基礎は存在しない」との見方を示した。
市場も1ドル=7元の割り込みを過度に懸念する必要はない。中央銀行の責任者は2019年8月5日に1ドル=7元を割り込んだ際に、「この7という数値は、過ぎ去れば取り戻すことのできない年齢ではなく、また決壊すれば水が一気に流れる堤防でもない。7はダムの水位に近い。増水期には高くなり、渇水期にはまた下がる。上がったり下がったりすることは正常だ」と述べた。
人民元レート形成メカニズムの持続的な改善に伴い、人民元レートの柔軟性が日増しに上がり、対米ドルレートの双方向の変動もノーマルになっている。温氏は、「外向き型の企業の場合、為替リスクの中立の理念を打ち立て、デリバティブを能動的に利用し、為替リスクの管理に取り組み、正常な生産と経営を維持するべきだ」と提案した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年9月16日