中国資本市場の双方向開放の持続的な推進に伴い、外資は近年すでに中国資本市場の重要な参加勢力の一つになっている。中央銀行がこのほど発表したデータによると、今年6月末現在の域外機関及び個人が保有する域内株式規模は3兆5700億元に、保有する域内債券規模は3兆6500億元にのぼっている。Windの統計によると、外資が2014年から現在までに「陸股通」を通じ純買い入れしたA株は累計1兆6800億元にのぼっている。

　中国資本市場の双方向開放の持続的な加速、基礎制度の持続的な改善に伴い、外資大手が次々と中国資本市場の展開を急いでいる。中国資本市場への投資を拡大するほか、外資大手はさらに中国での私募ファンドや公募ファンドの設立を通じ中国市場により積極的に進出している。

　世界資産管理規模が1兆ドルを超えるウエリントン・マネージメントはこのほど、中国証券監督管理委員会に適格域外機関投資家（QFII）の申請を提出した。現在の審査・批准状態は「受理通知」。2020年にQFIIと人民元適格域外機関投資家（RQFII）の新規則が実施されると、外資の参入ハードルが下がり、投資範囲がさらに拡大した。外資の中国の株式・債券市場への投資の利便性が大幅に上がった。外資系機関のA株投資の意欲も高まり、集中的にQFIIの申請を行っている。Windのデータによると、QFIIの数は現在すでに720社にのぼっており、10年前より3倍弱増えている。

　中国証券投資基金業協会の情報によると、フィデリティ、ブリッジウォーター、シュローダー、ニューバーガー・バーマン、UBSなどの海外資産管理大手が次々と中国で外資系私募ファンドを設立している。現在までに記録・登記が完了している外資単独出資私募証券投資ファンドマネージャーは30社を超えている。またブラックロック、ニューバーガー・バーマン、フィデリティが現在すでに国内公募ファンド許可証を取得している。シュローダー、VanEck、アライアンス・バーンスタインなども証券監督管理委員会にファンド管理有限公司設立申請書を提出している。

　ブラックロック中国区責任者の湯暁東氏は、「中国市場の特殊性は、先進市場の質を持ちながら新興市場の成長の潜在力を持つ点にある。この特質は世界のその他の市場には存在せず、中国は国際投資家の全体的な資産配分の中で独特な意義を持っている」と述べた。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年10月18日