国家統計局が24日に発表した最新データによると、第3四半期の国内総生産（GDP）は前年同期比3.9％増で、第2四半期の0.4％という伸び率から大きく上がり、今年第1-3四半期のGDP成長率（前年同期比）を上半期の2.5％から3.0％に引き上げた。米CNBCは「予想以上」とした。中国税関総署が同日発表した9月の貿易統計データによると、9月の貿易額も予想を上回り、ドル建ての輸出が前年同期比5.7％増となった。「環球時報」が伝えた。

　中国経済の基礎が着実に回復するという予想には、他にも3つの基本要素がある。まずは低い物価上昇率だ。世界の大半の地域が過去40年で最も深刻な物価高に苦しめられている。米国と欧州の9月の消費者物価の前年同期比の伸び率は8.2-10.9％だった。中国は9月は2.8％で、1-9月は2.0％だ。これは中国が金融政策のミスを犯さなかったからだ。通常金利を終始維持し、ゼロ金利に引き下げなかった。またばらまきにより流動性を増やさなかった。広義の通貨供給量の伸び率は近年10％前後をキープしている。これは中国経済の安定的な回復に向け堅固な基礎を作った。次に、そのため急激な利上げの必要がなく、成長が急激に抑制されることもなかった。それから、中国の対外債務の対GDP比が低く、9月は16％のみと世界銀行の警戒ラインを大きく下回った。

　世界経済のリスクが日増しに蓄積され、経済の大きな流れは下向きになっている。今年第4四半期は第3四半期より低迷し、来年は今年より低迷する見込みだ。中国経済はその正反対で、安定しつつ上向く流れだ。今年第4四半期は第3四半期より好調で、来年は今年より好調になる見込みだ。中国経済は世界の18.5％を占めている。これほど大規模な経済体が流れに逆らい安定の効果を発揮するならば、世界経済への貢献に非常に期待できる。（筆者・何偉文　中国人民大学重陽金融研究院上席研究員）

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年10月25日