「今年は世界経済にとってより苦しい1年になる」ロイター通信によると、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事は新年初日の取材で、今年の世界経済の回復の見通しに慎重な態度を示した。これは世界経済の成長を支える「メインエンジン国」が経済活動の疲弊を迎えたからだ。
ロイター通信は、「ゲオルギエバ氏の最新の発言は、IMFが2023年の世界経済の成長率予想を再び引き下げる可能性を示した。IMFは通常、1月下旬の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で最新の予測を発表する。IMFは昨年10月、2023年の世界経済の成長予想を2.7%に引き下げた」と伝えた。
J.P.モルガン・アセット・マネジメントのチーフグローバルストラテジストであるデービッド・ケリー氏は、「過去4回の景気後退を比べると、現在の米国が重大な財政刺激により経済を回復させる可能性は低い」と分析した。ブルームバーグが昨年12月末に発表した調査結果によると、経済学者は米国が2023年に景気後退に陥る可能性を70%としている。この可能性は6月の調査時の30%を大きく上回っている。テスラのイーロン・マスクCEOも以前、米国経済はすでに後退しており、その後退は2023年まで続くとの見方を示した。
欧州でも同じようなムードが漂っている。英メディアはこのほど経済学者の発言を引用し、物価高とエネルギー危機によりユーロ圏が今年、景気後退に陥ると警鐘を鳴らした。ドイツ連邦統計局が12月13日に発表したデータによると、ドイツの物価上昇率はすでに3カ月連続で2桁台となっている。
国際的な景気後退のムードを受け、回復中の中国も多くの挑戦に直面している。しかしブルームバーグは、市場専門家は中国の防疫政策の最適化に伴い、2023年が中国の資本市場にとってより良い1年になると予測していると伝えた。中国政府の感染対策の最適化・調整、不動産開発会社の債務リスク解消の取り組みの強化により、中国株に期待するウォール・ストリートの銀行が増えている。クレディ・スイスは、建設的に中国株に投資する時期がすでに到来しており、中国株の格付け見通しを引き上げた。
米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、「中国経済が2023年に回復するとの見通しは、消費銘柄の投資の好機をもたらす可能性がある。中国の2023年の経済成長率はこれまでの予想を上回ると見られる」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年1月3日