今年の春節連休中、白雪に覆われた北国のスキーリゾート、温かく湿度の高い南方のシーサイドリゾートなどの観光地が、多くの観光客で賑わった。長らく期待されていた観光市場の回復がついに実現した。

　文化・観光部データセンターの計算によると、春節連休中の全国の国内観光客数は前年同期比23.1％増の延べ3億800万人で、2019年同期の73.1％に戻った。1万739カ所のA級観光地が正常に開放され、全国のA級観光地の73.5％を占めた。

　中国観光研究院の戴斌院長は、「親戚・友人訪問、年越し旅行、民俗体験、避寒、氷雪などの観光の需要が、春節連休中に集中的に引き出された。観光の規模、消費構造、サービスの質、市場主体の達成感などの指標が持続的に好転し、通年の観光経済の好発進と安定増、持続的な回復という市場の基礎が固まった」と述べた。

　戴氏は、「データによると、中・長距離市場が連休中の観光経済をリードし始め、これに帰省客の現地でのレジャー消費が加わったことで、春節連休中の観光収入の伸び率が観光客数の伸び率を7ポイント上回った。これは春節連休中の観光市場の全面的な回復を力強く促した」と述べた。

　携程研究院戦略研究センターの沈佳旎上席研究員は、「春節観光の活況は、観光消費のマインドと消費の潜在力の放出が加速中であることの現れだ。今年の観光市場は力強く回復する。国際便が徐々に増加することで、国内外の移動がより便利になる。今年のメーデー連休中は、市場に目に見える変化が生じるだろう」との見方を示した。

　感染対策の調整は、観光客と観光業者の自信を深めた。各地が春節連休中に打ち出した観光地入場料無料・割引、文化・観光商品券の支給といった政策措置は、文化・観光消費の回復を直接後押しした。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2023年1月28日