スペイン紙エル・コンフィデンシアルは9日、中国でこのほど行われた最新の高速鉄道列車「CR450」の走行試験で、運転時速が453キロに達し、高速鉄道の世界最速記録を更新したと報じた。ドイツ、フランス、英国、スペインの高速鉄道が持つ現行記録を上回る水準だったとしている。試験に用いられた新技術が高速鉄道の電力消費の抑制に役立ったと見られる。中国人技術者らによると、電力コストがかさむことが速度向上を阻む主な要因となっていたという。
「CR450」は中国政府が推進する次世代高速鉄道プロジェクトの中核を担うものであり、中国においてより高速で持続可能な鉄道システムを構築することを目指している。走行試験は、福建省福州とアモイ市を結ぶ高速鉄道「福厦線」の福清-泉州区間で行われた。世界最速記録を更新しただけでなく、対向列車がすれ違う際の相対速度も891キロに達した。
中国には現時点ですでにスペインの10倍に相当する世界最大の高速鉄道網があるが、これをさらに拡大し、高速鉄道の営業距離を35年までに7万キロに延伸する計画だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年7月16日