中国を訪れる人に朗報だ。長年話題になっていたスムーズなキャッシュフリー決済を体験できるようになり、現地の知人にキャッシュフリー決済してもらい現金を返すという気まずい交流を回避できるようになった。米サイト「TechCrunch」が22日、伝えた。
中国モバイル決済プラットフォーム大手の微信支付と支付宝はこのほど、域外ユーザーは域外カード(VISA、マスターカード、Discoverなど)との紐づけにより、中国でキャッシュフリー決済ができるようになったと発表した。
以前は現地の銀行口座との紐づけが必要で、短期観光客はこの決済方法の使用が困難だった。中国在住者にとって決済はシンプルになっているが、域外観光客にとっては今や現金を受け入れる場所を見つけることが悩みのタネになっている。店は現金を拒否してはならないと政府が警告しているが、この2大手のサービスはすでに都市から農村に至る現金のやり取りの代わりになっている。
そのためこの新たな措置は、域外観光客の中国での体験を大幅に改善できる。支付宝と微信支付が中国のオンライン・オフライン小売の至る所に存在するため、域外観光客はネット配車、地下鉄乗車、シェア自転車の利用、店での果物購入、フードデリバリー、さらには中国ECからの大量購入が可能になった。
微信は発表した情報の中で、設定方法を詳細に説明した。微信支付のアカウントを登録するため、域外ユーザーはパスポートもしくはその他の証書をアップデートし、域外携帯電話番号で認証コードを受信する。残念ながら域外客はデジタル化された中国のお年玉の習慣を体験できず、微信お年玉の発信と受信ができない。観光客はまた振り替えもできない。中国の越境資本流動への厳しい管理を考えればこれは想定内だ。
微信の場合、域外カードの1回の決済額上限は6000元で、毎月は5万元、毎年は6万元。1件の取引が200元未満であれば手数料は発生せず、200元以上だと3%の手数料が発生する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年7月24日