2013年9月に上海自由貿易試験区が正式に設立されてから、中国の自由貿易試験区の建設が10年の時を経た。中国はこの10年で21カ所の自由貿易試験区と海南自由貿易港を設立し、東西南北中を網羅する改革開放イノベーション構造を構築した。
外資導入の新高地
米アルベマール社は昨年10月に広西自由貿易試験区欽州港片区で2億ドルを投資し、広西アルベマールリチウム業有限公司を設立した。同年のうちに2022トンの水酸化リチウムを生産した。工業総生産は10億元にのぼり、1700万元を納税した。
同社の生産・運営総責任者の鄒凌氏は、欽州に投資した理由について、「ここには西部陸海新ルートと平陸運河の建設チャンスがある。自由貿易試験区の海運・鉄道インターモーダル輸送という改革のボーナスにより、貿易貨物は北部湾港でコンテナを替えず船積みし、ベトナム、タイ、マレーシアなどに輸出できる。これは当社のASEANなどの海外市場の拡大の利便性を大幅に上げた」と述べた。
また自由貿易試験区は、入居企業に税金、外商投資、人材などの面で力強いサポートを提供している。鄒氏は、「1日で従業員の宿泊の問題が解消され、当社の後顧の憂いがなくなった」と述べた。
商務部のデータによると、自由貿易試験区は貿易・外資発展に積極的に貢献している。21カ所の自由貿易試験区の昨年の貿易額は前年比14.5%増の7兆5000億元で、全国の17.8%を占めた。実行ベース外資導入額は2200億元超で、全国の18.1%を占めた。
21カ所の自由貿易試験区の実行ベース外資導入額は今年上半期も安定増を維持し、うちハイテク産業は前年同期比21.2%増となった。商務部総合司の楊濤司長は、「自由貿易試験区は1000分の4の国土面積で全国の18.4%の外商投資を導入した」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年8月3日