中国老齢科学研究センターは29日に北京市で「中国高齢者産業発展報告書(2021−22)」(以下「報告書」)を発表した。報告書は、中国高齢者産業は大きな潜在力を秘めており、2050年までに経済発展の新たな成長源を形成する見込みとした。報告書の要旨は下記の通り。
中国の高齢者数は世界最多だ。高齢者、特に新世代高齢者の増加に伴い、新たな消費空間が形成されつつある。研究によると、2020年の中国の高齢者による消費の潜在力は4兆3724億元(推計)で、GDPの5.25%を占めた。この数値は2050年に40兆6907億元にのぼり、GDPの12.20%を占める可能性がある。中国の高齢者産業の未来は、消費市場の巨大な潜在力を秘めている。
中国の高齢者産業はこの10年で急速に発展し、すでに高齢者金融、高齢者製造、高齢者ヘルスケア、高齢者サービス、高齢者居住、高齢者文化などの面の主要産業分野を初歩的に形成している。高齢者産業の消費市場の持続的な発展に伴い、未来の中長期発展プロセスにおいて中国の高齢者産業の重大な需要が持続的に顕在化する。
中国高齢者産業の中長期発展目標はこうだ。2035年までに高齢者産業発展の政策環境、市場環境、消費環境をより改善し、比較的整ったサプライチェーン及び産業体制を初歩的に構築する。高齢者関連の製品の種類を大幅に豊富化し、サービス水準を持続的に高め、産業構造をさらに最適化し、製品構成を初歩的に形成する。一連の高齢者産業ブランド企業が誕生し、一連の高齢者産業イノベーション発展モデルを形成する。
2050年までに高齢者産業の消費の潜在力を十分に引き出し、整った高齢者産業発展制度・政策環境及び整った高齢者産業体制を形成する。高齢者及びその家庭の多様で多層的な高齢者製品及びサービスの需要が大きく満たされ、高齢者産業の消費の割合が大幅に上がり、国際協力と競争への参加の優位性が大きく高まり、経済発展の新たな成長源を形成する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年9月3日