ギリシャ誌モダン・ディプロマシー電子版はこのほど、「中東における 『一帯一路』構想：相互連携の強化、経済成長の促進　中東で中国の『一帯一路』構想が大きく進展」と題する記事を掲載した。

　記事は、この構想を通じてアジアと欧州、アフリカ、中東の連携はより緊密になるだろうと指摘。中東は、域内統合やインフラ建設、経済成長の促進に向けた「一帯一路」投資から恩恵を受ける可能性が高く、中国と関係国の双方にとってウィンウィンの協力となると見方を示した。

　地域間の相互連携とインフラの改善は、中東における「一帯一路」構想の主な目的の一つとなっている。中国は、港湾や鉄道、高速道路、エネルギー施設へ多額の投資を行うことで、域内の主要な経済の中心地を結ぶ効率的な輸送網を構築したいと考えている。

　中東諸国はその有利な地理的条件を生かし、こうした発展を通じて経済的潜在力を高め、それによって貿易や投資の拡大の機会を生み出すことが可能だ。中国による「一帯一路」投資は、中東経済の多角化と成長を促進する可能性があり、中国はインフラプロジェクトへの投資や貿易協力の奨励を通じて、新興産業の発展や技術移転、雇用創出を支援することができる。

　貿易円滑化の促進は「一帯一路」構想にとって重要な一部となっている。中東諸国は関税手続きの簡素化や貿易障壁の軽減、自由貿易区の設置による恩恵を受けると見られる。こうした政策の後押しにより、中国と中東間の貿易は拡大し、中東の製品やサービスは世界市場へのアクセスが向上するだろう。

　「一帯一路」構想は、中東経済に中国の巨大な消費市場にアクセスする機会を提供し、中国と中東がエネルギー分野でより緊密に協力することを可能にするほか、双方とも中国による石油・ガス探査・採掘関連インフラへの投資プロジェクトから恩恵を受けるだろう。こうしたパートナーシップは、持続可能な発展の促進やクリーンエネルギーの拡大、域内の二酸化炭素排出削減に役立つと見られる。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2023年11月19日