国際的な金融機関の多くが2023年の中国経済の成長予測を上方修正したのに続き、ゴールドマン・サックスやフィデリティ・インターナショナルなども相次いで2024年のマクロ経済見通しを発表し、中国経済の先行きを有望視すると共に中国A株の買い増しを推奨した。
ゴールドマン・サックスは11月13日、2024年の中国マクロ経済見通しと株式市場戦略レポートを発表。中国株チーフストラテジストの劉勁津氏は、MSCI中国指数と滬深(CSI)300指数が2024年にそれぞれ12%、16%上昇すると予想し、A株買い増しのスタンスを維持した。
中国チーフエコノミストの閃輝氏は、2024年の中国の実質GDP成長率が、国際通貨基金(IMF)の予測を上回る4.8%に達するとの見方を示した。
来年の成長率4.8%の根拠について閃輝氏は記者に、消費が安定する見通しや政府が財政支援を拡大する期待、不動産、インフラ、製造業などの分野で投資比率が高まる可能性を挙げた。
中国株式市場の評価額はかなり低く、海外投資家にとって大きな魅力になるという。フィデリティ・インターナショナルのアジア太平洋地域株式投資マネージャー・Marty
Dropkin氏は、中国市場に対して非常に楽観的な見方を示した。長期投資の観点から現在の評価水準を踏まえると、中国資本市場に対してますます楽観的なスタンスを取ることができ、特にいくつかの個別株と業界にチャンスがあるとしている。
「投資家レベルでも市場レベルでも中国市場はますます成熟しており、当社は中国経済・産業の発展トレンドを有望視している」。フィデリティのファンド投資ストラテジー総監・孟嶠氏によると、中国は世界第2の経済体で、GDPは世界全体の18%を占めているが、A株は世界の資産が配分された各種指数に占める割合が3%に満たず、これは中国資本市場がこれから発展する大きな余地があることを示しているという。中国は金融市場の改革開放が引き続き拡大し、より多くの長期資金を中国市場に呼び込む見通しだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年11月19日