オンショア・オフショア人民元の対ドルレートが20日、大幅に上がった。本記事投稿時までに、オンショア・オフショアでいずれも1ドル=7.2元の水準に戻っている。Windのデータによると、オフショア人民元の対ドルレートは取引中に一時1ドル=7.1700にのぼり、1日内に600ポイント以上の元高となった。オフショア人民元の対ドルレートは今月以降に約1.91%上がり、オフショアでは2.20%上がっている。中国外貨取引センターのデータを見ると、11月20日の人民元の対ドル中間レートは1ドル=7.1612元で、11月1日(1ドル=7.1778元)から累計で166ベーシスポイント上がっている。
中国銀行研究院の范若瀅研究員は「証券日報」の取材で、次のように指摘した。
人民元レートが最近、安定しつつ上昇しているが、これは主に内外の要素による相互作用の結果だ。外部を見ると、人民元が直面する外部の変動が弱まった。米国の物価上昇データが落ち着きを保ち、米国経済の低迷の圧力が徐々に拡大する中、米連邦準備制度(FRB)は利上げの一時停止を発表した。市場のFRBの金融政策に対する見方に変化が生じた。ドルインデックスも最近、大幅に落ち着いた。
内部を見ると、中国経済の成長の原動力が持続的に強化されている。安定成長政策の持続的な奏効に伴い、中国経済は第3四半期以降に安定しつつ回復する流れを呈している。消費、投資、企業の利益などの主要マクロ経済指標がいずれも改善され、人民元レートのファンダメンタルズの支えが強化されている。
中国の外為市場の調節能力と適応性が大幅に上がった。中国の為替レートツールボックスは十分で、外貨の預金準備率や為替予約業務の外貨リスク準備金率などがある。必要な時期に引き続き市場マインドを合理的かつ効果的に誘導し、外部からの衝撃とリスクを和らげる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年11月21日