百利天恒は12日、「EGFR/HER3 ADC」の新薬「BL-B01D1」の世界ライセンスを米ブリストルマイヤーズスクイブ(BMS)に供与すると発表した。同薬は中国で初めて輸出に成功したデュアル抗体薬物複合体(ADC)新薬だ。8億ドルのイニシャルペイメント(頭金)と84億ドルの将来的な取引総額は国産新薬の単一プロジェクトの輸出記録を塗り替え、国産新薬の研究開発力がすでに世界の先頭集団に入ったことを再び証明した。
2023年は中国製薬企業の海外進出の「元年」とされ、国産新薬の輸出がかつてない活況を呈している。中国地場製薬企業のライセンスアウト数が初めてライセンスイン数を上回り、対外ライセンス協力の規模が再び更新された。多くの国産新薬が欧米市場で販売を認められた。
百利天恒とBMSの取引は、国内新薬分野への投資の自信に再び火をつけた。業界関係者は、これらの製品とパイプラインが海外進出できるのは、過去5−10年に渡る地道な努力の積み重ねの結果であり、中国本土のイノベーションが量の変化から質の変化に移り変わっていることを示したと見ている。
国内新薬の持続的な発展に伴い、中国の医薬品イノベーションはすでに世界の研究開発の先頭集団に入っており、新薬及び研究開発技術プラットフォームが徐々に世界から認められている。また世界の新薬融資環境が今年やや改善され、需給が共に拡大し、国内新薬の海外進出のペースが上がっている。
「上海証券報」の一部の統計によると、今年第4四半期だけでも中国のライセンスアウトは15件以上(恒瑞医薬、復宏漢霖、伝奇生物、翰森製薬などの企業)にのぼる。うち恒瑞医薬が3件と最多。中には10億ドルを超える大型の取引も少なくない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年12月13日