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米金融安定の難易度は急上昇、米国債保有高の世界的な減少傾向が続く

中国網日本語版  |  2024-01-07

米金融安定の難易度は急上昇、米国債保有高の世界的な減少傾向が続く。

タグ:金融

発信時間:2024-01-07 15:51:07 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 米連邦準備制度理事会(FRB)の継続的な利上げによってドル指数が上がり、海外投資家の米国債保有高は不安定な中で若干増加した。しかし、高金利のもとで米国債保有高が拡大し続けたため、米国の金融安定を維持する難易度が急上昇し、リスク回避のために米国債保有高を減らす世界的な流れは変わっていない。

 米財務省が2023年12月19日に発表した最新の国際資本統計(TIC)によると、海外投資家による2023年10月の米国債保有高は前月比391億ドル減の7兆5650億ドルに2カ月連続で減少した。TICは米国債市場の供給過剰と需要不足を反映しているとの分析もある。供給サイドが10月に大量の米国債を発行したため、市場の流動性不足が起こった。国際通貨基金(IMF)も10月、金利が高止まりする中で企業のデフォルト率が上昇しているとして、米国の債務状況に対して警告を発した。こうした要因によって、海外投資家は同月に米国債を集中的に売却したという。

 ある分析によると、TICは2カ月前の市況を反映するが、米国債市場の供給過剰な状態は現在も変わっておらず、米国債の需給関係には構造的な変化が見られる。

 米国国内を見ると、経済成長のエネルギー不足、インフレ率の高止まり、政府赤字率の高止まりなどが米国債発行の「歩み」を止めづらくし、国債の規模は拡大し続けている。また、FRBの政策金利が11回の利上げを経て5.25%から5.5%の水準に上がったほか、逆イールド、マイナス利回り、株式・債券相関のマイナスからプラスへの転換を背景に、米国国内の銀行や年金など機関投資家の長期米国債に対する需要が減少傾向にあり、こうした要因によって米国政府の負債コストは急上昇した。米国の2023年度財政赤字は1兆6950億ドルで、前年に比べ約3200億ドル(23%)増加した。米国の債務総額は34兆ドルへと急速に迫り、縮小する兆しはまだ見られない。米国が「財政赤字-国債発行-利払い-財政赤字拡大」の悪循環に陥ったという分析もある。

 国際情勢を見ると、世界の貿易決済、各国中央銀行の外貨準備、世界の債務評価、世界の資金フローにおけるドルの割合はトップを維持しているが、米国によるドルの地位乱用、ドルの信認低下は以前から各国に不信の種をまいており、国際通貨システムの多元化を加速する要望を高めている。

 こうした中、米国債を保有する海外投資家の需要が分かれ始めた。海外投資家の米国債保有高は全体的に伸びているが、規模の拡大を後押ししているのは主に日本、英国、カナダ、フランスなど米国の同盟国に集中している。一方、多くの国が外貨準備構造の最適化と資産リスクの分散を考慮し、米国債保有高を減らす流れは弱まっていない。10月のデータによると、中国、ルクセンブルク、ベルギー、スイス、インド、ブラジル、ノルウェー、韓国など多くの国が米国債を売却しており、オーストラリア、クウェート、イタリア、アラブ首長国連邦などは米国債の主要保有国リストから姿を消した。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年1月7日

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