国家外貨管理局が7日に発表したデータによると、中国の2023年12月末時点の金保有量は7187万オンスで、前月比29万オンス増となった。中国の金保有量は14カ月連続で増加。
世界の金調達の需要は23年も旺盛だった。各国の中央銀行は積極的に金保有量の増加に動いており、さらに増やす計画も立てている。中国の金保有量は22年11月より毎月増加し、合計で923万オンスの買い増しとなった。
中国銀行研究院の呉丹研究員は、「金の買い増しは中国の準備資産の構造最適化や、外貨準備資産の安全性及び収益性の同時管理などに対して重要な意義を持つ。金準備資産の価値は物価高、金融リスク、地政学などから大きな影響を受けず、価値が安定し流動性が高く利益率が高いといった特徴がある。そのため金の買い増しは中央銀行の準備資産管理能力の強化、外貨準備資産のリスク分散、外貨準備資産の安全性と規模の安定の維持に有利だ」と述べた。
取材に応じた専門家は今後を展望し、中央銀行による「金買いだめブーム」が続く可能性があるとした。ワールド・ゴールド・カウンシルは報告書の中で、2023年の世界の中央銀行の金保有高の調査結果によると、回答に応じた7割超の中央銀行が今後12カ月に渡り世界の金保有量が増加すると予想したとした。
呉氏は、「中国の金保有量が国の準備資産に占める割合は約4%のみで、米国、ドイツ、イタリア、フランスなどの外貨準備に占める金の割合は6-7割にのぼる。世界経済の成長力の原動力が乏しく、先進エコノミーが利下げを開始し、世界的なドル離れが生じる中、世界の中央銀行は24年も金の買いだめを続ける見込みだ。各エコノミーの準備資産の多元化と金買い増しの需要は堅調を維持する」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年1月12日