自動車産業の中心はデトロイト、シュトゥットガルト、ウェスト・ミッドランズから移った。これをさらに証明しようとするならば、今年の北京国際モーターショー(以下「北京モーターショー」)は納得できる証拠を提供してくれる。英紙「タイムズ」が伝えた。
この隔年開催の祭典での世界初公開の新車は117台。この数値はジュネーブモーターショーでは夢でしかありえないことだ。うち4分の3が中国自動車メーカーのものだ。展示されたすべての車のうち278台が中国から「新エネ車」と呼ばれている。
新エネ車を早めに購入した英国人であれば、中国ブランドのことをある程度知っているだろう。MG(中国名は「名爵」)は英国ブランドだったが、現在は中国上汽集団が保有しており、今や英国で4%以上の市場シェアを占めている。
次に吉利だが、ボルボ、ポールスター、ロータスなどのブランドの所有者もしくは大株主だ。同社の多くの車種が中国で生産されている。中国EVメーカーのBYDのゼロエミッション路線バスが英国の都市で走行中だ。BYDは英国で毎月数百台のEVを販売しており、しかもその製品を英国市場に大量供給する見込みだ。テスラのオーナーは、自分たちの車が上海で製造されたであろうことを知っている。蔚来汽車は後発の中国EVメーカーだ。
中国自動車メーカーの北京モーターショーでの実力アピールは、一つの分水嶺になるだろう。まさに長城汽車の穆峰総裁が、「中国の自動車業界がグローバル化の新時代を迎えるに伴い、中国自主ブランドの実力が持続的に強化されている。中国車が世界の舞台に向かうことが新たな流れになっている」と述べたように。
モーターショーに参加したある西側の投資家は、「この18カ月に渡り、ここでは過酷な価格競争が続いていた。しかし私たちはここで、誰も死んでいないのを目にした。誰もが戦闘中で、撤退する人はいない」と述べた。この投資家はモーターショーで、技術及び設計面の純粋なイノベーションという主な収穫を手にした。「西側メーカーの車は伝統的な設計及び技術をベースとしており、見た目が安っぽいが割高だ。自動車業界にオリンピックがあるならば、ここがそうだ」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年4月28日