新型の電気自動車(EV)は安くなく、少なくとも米国では安くない。世界各地では中国製の割安なEVをよく見かけるが、27.5%の関税によりこれらの車は米国から締め出されている。米NPRが伝えた。
自動車評価メディアのケリー・ブルー・ブックのデータによると、(米国で)EV価格が昨年より約10%低下したが、平均価格は依然として約5万4000ドルにのぼる。(欧米の)自動車メーカーはより割安なモデルを研究開発中と発表したが、時間を無駄にはできない。ボルボは今夏より米国で中国製の、約3万5000ドルのEVを販売する。
また、本当に安い中国製EVが続々と登場している。経済学者のスーザン・ヘルパー氏は数十年に渡り、グローバル化と自動車製造業に注目してきた。彼女は最近デトロイトでBYDの車を試乗した。「印象的で愛らしかった」このモデルは米国の安全基準を満たす改造が必要なため、米国での販売価格は1万ドルを超える。価格が倍増し高額の関税を支払った後でも、その販売価格は米国で販売中のその他のEVを下回る。
これはなぜか。ヘルパー氏は、「まず、これは非常にコンパクトな車で、米国では現在珍しいからだ。また中国には規模の経済があり、巧みな設計に長けている。それでは安い中国製EVが米国で販売されていないのはなぜか。安全への懸念や時代遅れの保護主義により、これらの自動車を米国から遠ざけているのだ」と述べた。別の購入者のボニー氏は、古くなったガソリン車のピックアップトラックをゼロエミッション車に買い換えようとしている。彼女は関税政策についてあまり知らず、「排出削減の切実さを知るのみだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月9日