「世界のグリーン貿易戦争のサラエボ事件だ」バイデン米大統領はいわゆる中国の「不公平な貿易行為」を口実とし、電気自動車(EV)などの中国製品に追加関税を導入すると発表したことについて、14日付米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は社説の中で、この措置は米国企業のサプライチェーンを混乱させ、米国の消費者と企業のコストを拡大するとした。中国外交部の汪文斌報道官は15日の定例会見で、「ムーディーズの試算によると、米国の消費者は対中追加関税の92%を負担し、米国の各世帯の支出が毎年1300ドル増加する」と述べた。
米中貿易全国委員会のクレイグ・アラン会長は14日、「トランプ時代の関税を維持し追加関税を導入することで、米国企業の国内外での競争を維持できなくし、米国の雇用機会の減少を招く。インフレの圧力が続く中、これは米国の消費者物価指数を引き上げる」と強調した。米小売業リーダー協会国際貿易バイスプレジデントのブレイク・ハーデン氏は、「関税の対象拡大に戦略的な意義はなく、米国の経済成長を妨げる。これは最終的に、グローバルな競争に参加する米国企業を妨害し、米国の労働者の賃金に悪影響を生む」と述べた。
AP通信によると、同じ民主党所属のジャレッド・ポリス米コロラド州知事は「X」で、「太陽電池及びその他の製品への関税は米国の消費者にとって恐ろしい情報であり、クリーンエネルギーにとって大きなつまずきだ。関税は米国人に直接課す逆進税で、今回の増税はすべての家庭に衝撃を及ぼす」と投稿した。AP通信は、逆進税は豊かなほど税が軽くなるもので、コロラド州では6万4000人以上がクリーンエネルギー業界で働いていると伝えた。
米MCMグループ創業者でCEOのメネンデス氏は15日、「環球時報」に対して、「関税を保護主義の手段とし貿易紛争を引き起こすことは、米中関係の正しい道ではない。報復関税が最終的に効果を発揮しないことは歴史によって証明されている。この行為は米国人消費者により多くの複雑な関税を負担させ、インフレを激化させるばかりだ。ホワイトハウスの決定は、中国の真っ向からの反発とより激しい貿易紛争を起こす」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月16日