「中国式現代化は自国の現状に基づいた鮮明な特色を備えているだけでなく、幅広く奥深い世界的な意義を持っている」。『中国式現代化発展の道』報告書が4日、パリで開催された中仏人文科学協力開発フォーラムで発表されたのを機に、中仏両国の識者や経済界の間で熱い議論が巻き起こった。

　報告書は中共中央党史文献研究院国家上級シンクタンクと新華社国家上級シンクタンクが共同で発表したもので、3万6千字余りに及ぶ4つの章で構成されている。中国式現代化発展の歩みをまとめ、その実践的な道筋と特徴を明らかに論じたほか、中国式現代化によって生み出された人類文明の新しい形態を6つの面から革新的に提起、中国式現代化の世界的意義を解説したものだ。

　フォーラムでのスピーチやインタビューの中で、多くのゲストは中国の飛躍的な発展の成果を称賛し、中国の実践が発展途上国の現代化に有益なヒントを与えたとの見方を示した。

　フランス国民議会仏中友好グループのアラウゼ会長はスピーチで、中国の急速な発展に敬意を表し、今後の仏中協力はさらに素晴らしいものになるとの見方を示した。仏ピュブリシスグループのロリス・ノルド代表は、「同社は中国市場に参入して35年になる。中国には信じられないほどの活力があり、さらなる協力を進めるなかで、中国の未来への大志がより明確に見えるようになるだろう」と述べた。

　仏シルクロード・ビジネススクールはアフリカ16カ国に開発促進の教育研修サービスを提供しており、フランス在住25年に及ぶ創設者の武世偉氏はこれまでに、アフリカ諸国の学生を引率して何度も中国訪問を実現した。同氏は、「中国が貧困から今日の発展を実現したことを知り、多くの学生は深い感銘を受けた。そして中国式現代化の道筋を実感し、学び、実現可能であると認識した」と述べた。

　中仏の識者と経済界は、中国式現代化は共同発展の道であり、巨大な共同発展のチャンスをもたらすとみている。

　これまで中国を何度も訪問しているフランス新ブレトンウッズ体制委員会のマルク・ウザン事務局長は、「世界の発展が気候変動という大きな試練に直面するなか、中国式の現代化は人間と自然の調和と共生という理念を際立たせ、顕著な成果を上げている。中国は新エネルギー技術の分野で急速に発展しており、さらなる技術輸出と応用協力を推進すべきだ」と語る。

　フランス芸術家協会のレミ・アロン会長は、「中国は大きな進歩を遂げており、この経済的奇跡は伝統文化の保存と結びついている。フランスと中国の芸術界がより多くの交流を持つことは、文明の連続性を保つ上でプラスになるだろう。フランスはさまざまな文明の交差点であり、各方面の芸術家たちが手を組むことで文化の復興を進めることができる」と述べた。

　中仏シンクタンクの専門家は、「世界の文明には多様性があり、各国にはそれぞれ異なる国情がある。現代化の道は一つではなく、中国式現代化は新たな道を切り開いた。東西はより包摂的な心で未来に目を向け、相互に尊重し意志疎通と協調を強化、手を携えて人類の現代文明をしっかりと建設すべきだ」としている。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2024年6月16日